5月21日、神戸大六甲台第1キャンパスにある実習観察園で、鶴甲幼稚園児60人と神戸大生20人で田植えが行われた。国人の授業の一環で毎年実施されていて、担当教授は「子どもの時から環境との共生、生物多様性に関心をもってほしい」と話した。<篠原大晴、奥田百合子>

(写真:田植えをする鶴甲幼稚園の園児と学生たち。 2025年5月21日11時10分。以下すべて神戸大六甲台第1キャンパス実習観察園で撮影)
5月21日10時半〜11時半、神戸大六甲台第1キャンパスにある実習観察園で、鶴甲幼稚園の児童60人と国際人間科学部子ども教育学科の学生20人で田植えが行われた。保育士免許を取得するために必要な「保育内容研究(環境)」という授業の一環。
神戸大人間発達環境学研究科で、植物科学が専門の近江戸伸子(おおみど のぶこ)教授によると、鶴甲幼稚園から「子どもに田植えをさせてほしい」とオファーがあり、10年ほど前から園児と学生で田植えをしているという。
実習観察園は六1キャンパスのグラウンドの北側にあり、プロジェクトや授業、植物材料の研究で利用されている。

(写真:近江戸教授の話を聞く幼稚園児と学生たち。2025年5月21日11時28分撮影)
子どもたちは、近江戸教授から田植えのやり方を学んだ後、水田で泥んこになりながら手で苗を植えた。足を引っ張られるような泥の重い感覚や水田の香りに驚いている子どもや、足に泥がつくのを楽しんでいる子どももいた。

(写真:水田に入る幼稚園児と学生たち。2025年5月21日10時59分撮影)
近江戸教授は、園児に対しては「自然環境に配慮することが、人間の生活も豊かにするということを幼いうちから学んでほしい。幼稚園のころから自然環境に触れることで、就職や結婚、子育てなどをする時期になったときに生物多様性に配慮できる」と話し、学生に対しては「自分が教えることによって、責任が自分にあるということを知ってくれたら」と語った。
園児は「一人でできて楽しかった。足がどんどん深くなっていった」と笑った。
子ども教育学科の佐藤大地さん(国人・4)は、「子どもたちの視点に合わせて田植えをした。水や虫と触れ合いながら園児たちと、私たちが自然と共生していることについて勉強でき、よかった」と話した。
了
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