神戸大NEWS NET 2006年4月後半のニュース
◎関西学生バスケ選手権 大産大に敗北
第33回関西学生バスケットボール選手権大会が4月30日、なみはやドームで行われた。二部リーグの神戸大は、昨年度一部秋季リーグ3位の大産大と対戦し、65-97で敗れた。【4月30日 神戸大NEWS NET=UNN】
第1Q、インサイドを固めた神戸大はリバウンドをとり、大産大の攻撃のチャンスを減らす。ここでリズムをつかんだ神戸大は思い切りよくアウトサイドシュートを決め、互角の勝負を見せる。
しかし第2Q以降、疲れから大産大のスピードについていけなくなった神戸大は、速攻やアウトサイドシュートを次々と決められ点差を広げられる。
第4Qには再度互角の勝負をするが、追いつくまでには及ばず、神戸大は65−97で敗れた。
試合後、神戸大の森口主将は「挑戦者の気持ちで勝つつもりで(試合に)臨んだ。出だしは良かったが、次第にファウルがかさみ、(点差を)放されてしまった。メンバーが下がってなければもうちょっと競れていた」と振り返った。今後の目標について「一部と二部との差を実感した。一部のフィジカル面の強さ、激しさを習っていきたい」と話した。(記者=大野将寛)
●第33回関西学生バスケットボール選手権大会(4月30日・なみはやドーム)
大産大 97 19−19 65 神戸大
34−11
24−15
20−20
【写真】強豪大産大相手に、攻守両面で神戸大を支えたC倉田(4月30日・なみはやドームで 撮影=入江敦央)
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◎9月に初のホームカミングデイ
今年9月30日に、神戸大学では初めての「ホームカミングデイ」が実施されることになった。演出など詳細はまだ決まっていない。ここ数年、国公立大で実施する大学が増えている。【4月30日 神戸大NEWS NET=UNN】
卒業生をキャンパスに招いて、大学との結びつきを強める「ホームカミングデイ」が、神戸大でも9月30日に初めて実施される。一部の、展示などはサークルのOB会などに打診があったもようだが、演出の詳細は決まっていない。
大学は、「独立行政法人として新しい運営が始まった神戸大学を知ってもらい、現役の学生や教職員と卒業生の交流の場にしたい」としている。本音の部分では、近年の同窓会離れになんとか歯止めをかけ、国立大学法人の運営に、卒業生の金銭的、人的な支援を得たい狙いだ。
国公立大では、ここ数年、ホームカミングデイを行う大学が増えている。
阪大は、4月30日に、春の新入生歓迎祭「いちょう祭」にあわせる形で第1回を開催した。一橋大も、6月に第1回のホームカミングデイを行う。
名大は、昨年初めて実施。大学と全学同窓会の共催で、総長のあいさつなどの式典とあわせて全学同窓会の総会も行った。大学施設公開や、トヨタ相談役の講演会も行われた。お茶の水女子大でも、2002年に第1回を開催。大阪市立大は、同窓会連絡会が主催、大学と学友会が共催で、昨年10月に4回目のホームカミングデイを開いた。
実施の形態はさまざまだが、卒業生の多い私立大などでは、学年を特定して招待するという形式をとるところが多いようだ。
早稲田大は、昨年40回目のホームカミングデイを実施。卒業50年目の昭和31年卒、45年目の36年卒、35年目の46年卒、25年目の56年卒の同窓生を招いている。同期入学で卒業年が遅れた同窓生も招く配慮をしている。
関西学院大も同様で、昨年は、卒業50年以上、同35周年、25周年の卒業生を「メインゲスト」として案内状を郵送している。
演出も大学ごとに特色がある。昨年第4回のホームカミングデイを行った東大では、管弦楽団、合唱部、競技ダンス部など現役学生や、ジャズ演奏のOBが参加してのステージの部と、記念式典の部の2部構成。記念式典は、OGの渡邊あゆみNHKアナが司会を務めている。このほか、キャンパスツアーや、吹奏楽部のパレードなどもあり立体的な演出だ。
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◎近畿学生野球リーグ 接戦で逆転負け
近畿学生野球春季リーグ第4節神戸大−奈産大の2回戦が4月29日、南港中央野球場で行われた。神戸大は斎藤が完投。接戦に持ち込んだが、終盤で逆転を許し4−5で黒星を喫した。【4月29日 神戸大NEWS NET=UNN】
怪我で不調の選手が多い中で迎えた奈産大戦。「調子は悪くなかったが、完全に自分の実力不足だった」と振り返った斎藤は初回、先頭打者の出塁と盗塁から、相手の先制を許してしまう。二回に1点を追加された神戸大は三回、木野が右前安打と松本の四球で一死一、ニ塁とし、下濱の三点本塁打で3−2と逆転。流れが神戸大に傾くかと思われたが、五回には四球、エラーに続く右前適時打で同点に。試合はシーソーゲームの展開となった。
六回から打席に入った北野は右前安打で出塁。藤田洋の進塁打に続き、林の右中間を破る適時打で再逆転。しかし七回に再び1点を返され、九回に決勝点となる逆転ソロ本塁打を浴びた神戸大は4−5で奈産大に敗れた。
試合後、高田総監督は「(怪我に苦しむ選手が多い)今の戦力でもあの試合ができた。選手はよくがんばったと思う」と話した。「課題は守備力。エラーを減らせば、もっと戦える」と今後の目標を示した。
完投した斎藤投手は、試合について「打者に4点も攻めてもらったのに残念」と話し、今後の登板では「(相手を)0点に抑えたい」と意気込んだ。
リーグ戦も、阪大との3回戦と奈良大との2試合を残すのみ。「なんとしてもこの2つには勝ちたい」(高田総監督)と、終盤戦に向けて気持ちを新たにした。(記者=森田篤、古田直矢)
●近畿学生野球春季リーグ第4節2回戦(4月29日・南港中央野球場)
▽第1試合
奈良大 101 040 012=9
和歌山大 300 000 001=4
【奈良大】○篠原−松下
【和歌山大】●坂西、宮田−荒木
▽第2試合
奈産大 110 010 101=5
神戸大 003 001 000=4
【奈産大】森田、岡、簫、○林−山戸
【神戸大】●斎藤−余田
【写真】九回を完投した斎藤。(4月29日・南港中央野球場で 撮影=古田直矢)
【写真】六回、右中間への適時打を放つ林。(4月29日・南港中央野球場で 撮影=森田篤)
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◎資料をデジタル画像化 海事博物館で披露会
海事科学部の海事博物館が所蔵する文政9年の海路図など2点のレプリカが作られ、デジタル画像化されたことを記念し、4月28日に披露会が行われた。【4月28日 神戸大NEWS NET=UNN】
デジタル画像化の対象となったのは、同博物館が所蔵する海路図と航路図の2点。
いずれも損傷が激しく、研究の際に資料を痛める可能性があった。これらの資料を保存するため、画像化が決まったという。日本学術振興会から科学研究費補助金を受けて作業が進められ、約40人を前に画像が公開された。見たい部分を拡大して鑑賞することが可能となっている。同博物館長の石田憲治教授は「(今回の画像化によって)海運経済史だけでなく科学史研究に大きく貢献できる」と話した。
資料2点のうち、文政9年に作成された海路図は、当時の明石海峡から紀伊水道、江戸湾に至るまでを記した2.4メートル×3.88メートルのもの。航路図は、0.56メートル×5.27メートルの資料。大阪の堺港から瀬戸内海と太平洋の二通りの海路で薩摩・長崎までの航路が極彩色で描かれている。(記者=森田篤)
【写真】披露会には大学関係者ら約40人が出席した。(4月28日・海事博物館で 海事科学部提供)
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◎奈良産大に敗れる 近畿学生野球リーグ
近畿学生野球春季リーグ第4節1回戦が4月28日、南港中央野球場で行われ、神戸大
が奈良産大に2-8で敗れた。神戸大は先発の安井ら3人の継投で望んだが奈良産大の
打線に捕まった。【4月28日 UNN】
●近畿学生野球連盟春季リーグ第4節1回戦(4月28日・南港中央球場)
▽第1試合
神戸大 000 110 000=2
奈良産大 103 013 00x=8
【奈良産大】○林−山戸
【神戸大】 ●安井、石橋、福井−余田
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◎特許出願取り下げ 未実験データ記載
工学部機械工学科の大前信夫教授研究グループが、自身の研究結果の特許出願に際し、未実施の実験データを実施したものとして書類に掲載していたことが4月27日、わかった。大学は特許出願を取り下げており、同日緊急記者会見を開いた。【4月27日 神戸大NEWS NET=UNN】
同教授の研究グループが行った実験は、ダイヤモンドにビームを当て、表面のみを異なる化合物に変化させるというもの。これにより、鉄を切削する際に、ダイヤモンドの磨耗を抑えることができる。
今回問題となったのは、同教授が2004年に特許の優先権を主張した際、出願書類に記載した8つの実験データのうち5つを、実際には実施せずに掲載していた点だ。
記者会見には鈴木正幸理事、眞山滋志理事、出来成人工学部教授、薄井洋基工学部長が出席した。
今回の事態を受け、大前教授は書面で「後で検証する事もありえると考えていました。出願取り下げについては大学の決定ですので甘んじて受けたいという気持ちに変わりありません」とコメント。薄井学部長は「(今回の件は)問題であり、遺憾に思う」と述べるにとどまった。
大学は事態の経緯を、あらためて学生に公表する方針。「工学部に痛手があった。学部としての信頼を回復したい」と今後の意向を説明した。
大前教授が現在も授業を担当しているかについて、薄井工学部長は会見で「わからない」と回答している。(記者=森田篤、西麻理子、大野将寛、塚本京平、西田健悟、濱田直毅)
▽これまでの動き
2004年 4月15日 大前教授を含む研究者3人が、自身の研究結果に関する優先権を主張
2005年 3月24日 神戸大が、同教授らの発明に関する特許を出願
11月24日 インターネット上に研究成果を公表
2006年 3月27日 工学部の助教授が学科長に調査申し立て
3月28日 学科長が学部長に報告
学部長が連携創造本部(学内で特許出願業務を担当する部署)に調査依頼
4月21日 連携創造本部から学部長に報告
「特許の実施例に不備があり、特許の不成立が懸念されるため、特許の取り下げが適切である」
4月24日 大学が大前教授の了承を得て特許出願の取り下げを申請
申請が受理される
4月27日 記者会見
【写真】大学が開いた緊急記者会見の模様。写真右から薄井工学部長、出来工学部教授、眞山滋志理事、鈴木正幸理事。(4月27日・工学部第2会議室で 撮影=森田篤)
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◎大日岳事故に判決 国に損害賠償命令
各紙が伝えるところによると、富山県の北アルプス大日岳で2000年3月、文部省(現文部科学省)登山研究所の研究登山に参加した大学生2人が雪庇の崩落に巻き込まれて死亡した事故で、2人の遺族が国に対して約2億800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、富山地裁であった。判決は原告側の主張を認め、国に約1億6700万円の支払いを命じた。【4月27日 神戸大NEWS NET=UNN】
永野圧彦裁判長(佐藤真弘裁判長代読)は講師らに注意義務があったことを認め、せり出した雪庇を講師が10メートル程度と推測したことは妥当だとした国側の主張を退け、「登山ルートと休憩場所の選定判断には過失があった」と指摘した。
事故は2000年3月5日、当時の文部省登山研究所主催の冬山研修会に参加した27人が、山頂付近の雪庇の上で休憩中に発生。11人が巻き込まれ、東京都立大2年内藤三恭司さん(当時22)と神戸大2年溝上国秀さん(当時20)が死亡した。
2人の両親は2002年3月5日に提訴。講師2人は業務上過失致死容疑で書類送検されたが、容疑不十分で2004年6月、不起訴処分となった。
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◎さあ夢の世界へ はちの巣新歓公演
神戸大演劇研究会はちの巣座の新歓公演「幻想レクイエム」(作・演出:三山大喜)が4月26日、千秋楽を迎えた。今回の公演は六甲台講堂で23日からの4日間にわたって行われ、新入生ら150人以上が鑑賞した。【4月27日 神戸大NEWS NET=UNN】
空き缶を拾うと、そこは陽気なピエロのいる奇妙な世界。主人公古賀透は空想でできた夢のテーマパークに迷い込んだ。
「地獄」のステージでは、いつのまにかジャミーいう敵を戦うことに。まさにコースターのような急展開で彼を倒したかと思えば次は「煉獄」。そこにいたのはモーツァルト。彼は本物なのかとう疑問のなか幻想のコーヒーカップが回りだす。最後の「天国」には幼馴染の結衣が。これも幻想。透はここから抜けだせるのか。そもそもここはなんなのか。
ステージが進む展開のなかで、ダンスや笑いも組み込まれ、次はなにがあるのかを期待させる。
演出の三山大喜さん(文・3年)は、「大変だったけど楽しかった」と話した。今回は脚本も担当。新入生に、演劇で何でもできるということを伝えたかったという。今回空き缶を持ってくると入場無料になるというのは、「主人公と同じく、空き缶を拾って夢の世界へ入り込むのをお客さんにも体験してもらいたかったから」とピエロ姿の三山さんは笑った。(記者=大野将寛、上村絵里)
【写真】主人公透(左)は奇妙なピエロに出会う(4月26日・六甲台講堂で 撮影=大野将寛)
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◎脱線事故特集を公開
「伝えたい この気持ち」
JR福知山線脱線事故から一年。私たちは、多くの取材を通し、事故の様子や、犠牲となった学生への思いをまとめてきました。UNN関西学生報道連盟は、命を落とした学生の遺族や友人から手記を募り、ホームページ上に公開しました。【4月25日 UNN】
特集ページでは、遺族から寄せられた手記とあわせて、UNNが一年間に渡ってまとめた記事を再掲載しています。http://www.unn-news.com/mem_jr/
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◎5月1日から連続講演会 メディアをめざす人へ
ニュースネット委員会では、新入生歓迎行事の一環として、連続講演会 「メディアをめざす人へ」を4回にわたって開催します。【4月24日 神戸大NEWS NET=UNN】
新聞社や広告代理店、放送の現場で働く神戸大卒の社員を招いて、メディアの現場で働くためにはどんなことを学生時代に経験しておけば良いか、1年生から準備しておくことはなにか、どんな仕事をしているかなどマスコミを目指す人、関心のある人に向けた講演会です。
5月1日(月)、8日(月)、5月12日(金)の計3回。時間は12時20分から13時00分。
場所は国際文化学部B207教室です。入場無料。予約などは必要ありません。問い合わせはnewsnet@kobe-u.comまで。
▼5月1日(月)
広告ギョーカイって?
担当=広告代理店勤務(1999年経済卒)
▼5月8日(月)
スポーツ記者が語るスポーツの魅力は?
担当=大手スポーツ新聞記者(2001年経営卒)
▼5月12日(金)
アナウンサーになるためには?
担当=NHKアナウンサー(1983年経営卒)
フリーアナウンサー(1997年文卒)
いずれの回も
時 間=12時20分から13時00分
場 所=国際文化学部B207教室
主 催= ニュースネット委員会、ニュースネット委員会OB会、UNN関西学生報道連盟
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◎タッチフット決勝逃す 武庫川女大に敗北
2006春季関西学生女子タッチフットボールトーナメント準決勝が4月23日、王子スタジアムであり、神戸大は武庫川女大に19-27で敗れ、決勝進出を逃した。武庫川女大は5月6日の決勝で聖和大と対戦する。【4月23日 神戸大NEWS NET=UNN】
神戸大は武庫川女大との体格の差もあり、なかなか相手のパスを封じることができない。1Q7分、ランでTDを許し先制される。その後も主導権は武庫川女大が握り、2Q2回のTDで前半を0-20でおり返す。
3Q6分神戸大はタイムアウトをとり、「落ち着いて、自分たちの自信のあるプレーをしよう」と主将は声かけたという。直後の攻撃。QB山田からの約30ヤードのロングパスをC村田が敵陣10ヤード付近でキャッチ、そのまま走り抜けTD。
流れが傾きかけたかに思われたが、4Q開始直後TDを決められ6-27に。
再三、WR高田をターゲットにロングパスを試みるがつながらない。短いパスをつなぎ、2回のTDで巻き返すも届かず、神戸大は19-27で敗れた。
試合後、高田主将(理・3年)は「前半がダメ。一歩目から気持ちを入れていけるチームをつくりたい」と淡々と話した。
5月6日にあるトーナメント決勝の組み合わせは、武庫川女大と準決勝シードの聖和大の対戦。優勝チームは、5月14日に横浜スタジアムで行われる全国大会(SUGAR BOWL)に出場する。(記者=森田篤、大野将寛、塚本京平)
【写真】神戸大の必死の攻めも、パスがつながらず18−27で敗れた。写真は相手DFのラッシュにあうQB山田。(4月23日・王子スタジアムで 撮影=森田篤)
●2006春季関西学生女子タッチフットボールトーナメント(4月23日・王子スタジアム)
神戸大 0 0 6 12=18
武庫女大 7 13 0 7=27
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◎ナニャンゲちゃん 心臓手術成功し帰国
神戸大生らが呼びかけて始まった、アフリカの10歳の少女の心臓手術支援募金。このほど、ナニャンゲちゃんはインドでの手術が成功して、無事、母国ウガンダに元気に帰国した。「こんな贈り物をくださった日本の皆さんに本当にありがとうと言いたい」とメッセージを寄せている。【4月23日 神戸大NEWS NET=UNN】
執刀医も驚く回復ぶり
現地のNGO「ASHINAGAウガンダ」のスタッフ、佐藤弘康さんから4月23日に届いたメールによると、付き添いの看護婦さんと共に、3月31日無事インドから帰国。手術は成功し、術後の合併症などはまったくなく、執刀した医師も驚く回復ぶりだという。
「帰国の日は、空港にお母さんや叔母さん、学校の先生も迎えに行き、ゲートから出てきたナニャンゲを大きな拍手で出迎えました。弟が駆け寄り、ナニャンゲに抱きつくといったシーンもあった」と、佐藤さん。
病院の階段を1階ごとに休まなければ上がることのできなかった彼女が、今は付き添いの叔母さんを、置いてけぼりにしてスイスイと登って、まわりを驚かせている、と佐藤さんは伝えてきた。
現地からの報告が、1か月も途絶えていたため、日本の事務局スタッフは気をもんでいた。
3月10日に、「元気に感謝の気持ちを述べて、エンテベ空港発」、「帰国は23日の予定」。21日には、「先週手術が終わった模様。まだ退院していないが、元気とのこと」、という情報のあと、連絡が入らなくなっていた。
飛行機の空席の関係で、インド滞在が予定よりも伸びたことと、佐藤さん自身がマラリアに感染してダウンしていたため、日本への報告が遅れていたためという。
事務局の学生も喜びいっぱい
この募金は、あしなが育英会レインボーハウスを拠点に活動していた、神戸大経済4年の北田浩嗣さん、京大総合人間4年の渡辺文隆さんらが中心になって始めた。2004年にウガンダのエイズ遺児のためのケアハウスで活動中に、父を亡くした彼女と知り合った。帰国後「ナニャンゲ・レジーナちゃんの心臓手術を支援する会」を昨年6月に立ち上げ、大学生が中心になり活動をスタート。年末年始は、首都圏や近畿の学生らが街頭募金で支援した。
渡辺さんは、3月末に卒業して社会人に。「心配をおかけしました。本当にありがとうございました」と、ほっとした様子。
銀行に就職が決まったばかりの北田さんは、「いろんな人に支えられた。大きな力を感じます。しんどそうだったナニャンゲが、元気に階段を上るなんて考えられへん」と、喜びいっぱいだ。
「ダンスをしたい」「日本の皆さんありがとう」
食事も帰国直後はミルクやおかゆが中心だったが、いまは、ウガンダの人の日常食のマトケ(食用バナナをふかしたもの)や、ポーショ(とうもろこしの粉をお湯でふかしたもの)も食べているという。
ナニャンゲちゃんは、「前よりもずっと体が軽くなって、胸の痛みも少なくなりました。元気になって家族と再会できて、本当に幸せです。今はダンスをしたり、学校で友達と勉強することを楽しみにしています。こんな贈り物をくださった日本の皆さんに本当にありがとうと言いたいです」というメッセージを、ブログに寄せている。
ナニャンゲちゃんは、大人になるにつれ心臓に負担がかかり、生命に危険が及ぶ先天性の心臓疾患「ファロ−四徴症」で、日本では子どもうちの手術が定着している。現地ウガンダには手術できる病院がなく、高度医療が安価で受けられるインドへの渡航手術を勧められていた。
「支援する会」事務局は、甲南大2年の倉富香奈さん、龍谷大2年の深川ゆりえさんらが引き継いでいる。約4500ドルの寄付金が残っているが、毎週の検査代や、病院までの交通費などに活用し、近く会計報告を作るという。
【写真上】手術が成功。帰国して、笑顔のナニャンゲちゃん。
【写真中】家族や、現地のエイズ遺児ケアハウスで活動するあしなが育英会学生スタッフと。
【写真下】付き添いの看護師さんとインドに出発する。(3月10日・エンテベの空港で いずれも「ナニャンゲ・レジーナちゃんの心臓手術を支援する会」提供)
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◎欧州委員長が来学 学生らに講演
EUIJ関西の本年度事業の一環として、バローゾ欧州委員会委員長が4月22日、神戸大に来学し、学生らに向けて「EUと日本のより良い明日のための戦略−知識のルネサンス−」をテーマに講演を行った。400人の学生らが応募し、会場に入りきれなかった人は別室のモニターで聴講する盛況ぶりだった。質疑応答の時間では、委員長が学生からの質問に丁寧に答えた。【4月22日 神戸大NEWS NET=UNN】
EUIJ関西とは、EUに関する学術研究拠点の促進、教育・広報活動の推進、および日・EUIJ関係の強化を目的として、05年4月1日、EUの資金援助により神戸大・関学・阪大からなるコンソーシアムに設立された組織。
会場には神戸大生のほか、多くの関学生や阪大生が足を運んだ。
バローゾ委員長は「将来の生活水準を守るためには、知識の共有が必要」と述べ、日本とEUとのさらなる関係強化が重要だと話した。
神戸大の女子学生(経済・3年)からの「EUはこれから、中央集権制をとるのか各国の主権を尊重するのか」という質問には「これからもさらなる統合を進めていくつもりだが、中央集権化を目指している訳ではない」と答えた。
質疑応答の後、野上智行神戸大学長からバローゾ委員長に神戸大名誉博士号が授与された。
満員で中に入れなかった神戸大の女子学生(経済・1年)は「直接話が聞けなかったけれど(委員長に)握手してもらった」と嬉しそうに話した。
神戸大工学部のフランス人留学生は「日本人には新しい内容だったかもしれないが、ヨーロッパではよく聞く話だった。しかしこのような講演が神戸大で行われたことには驚いた」と語った。
EUIJ関西代表を務める久保広正教授は「(バローゾ委員長の講演は)格調高いスピーチで、大変すばらしかった」と振り返る。学生とのディスカッションも、中身の伴ったものだったと話し、「学生がEUだけでなく、世界に目を向けるきっかけになれば」と期待を寄せた。(記者=大野将寛、長尾茉実、西麻理子、濱田直毅、森田篤)
【写真上】講演を前に握手する関係者一同。写真左から矢田神戸市長、バローゾ委員長、井戸兵庫県知事、野上学長。
【写真中】身振り手振りを交え、学生の前でスピーチするバローゾ委員長。
【写真下】講演会後、バローゾ委員長に神戸大の名誉博士号が授与された。(4月22日・百年記念館六甲ホールで 撮影=森田篤)
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◎はちの巣座新歓公演 23日から六甲台で
神戸大演劇研究会はちの巣座の新歓公演「幻想レクイエム」(作・演出:三山大喜)が4月23日から26日まで、同大六甲台講堂である。前売・当日とも300円。新入生または空き缶を持参した人は無料。【4月21日 神戸大NEWS NET=UNN】
▽日時
4月23日(日)午後1時〜/午後5時〜
24日(月)午後5時30分〜
25日(火)午後5時30分〜
26日(水)午後1時〜/午後5時〜
※開場は開演の30分前
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◎完封負け喫す 近畿学生野球阪南大戦
近畿学生野球連盟春季リーグ戦が4月19日、舞洲ベースボールスタジアムで行われた。阪南大との2回戦を迎えた神戸大は完封負けを喫した。神戸大は現在、リーグ3位となっている。【4月20日 神戸大NEWS NET=UNN】
●近畿学生野球連盟春季リーグ戦(4月19日・舞洲ベースボールスタジアム)
阪南大 102 002 010=6
神戸大 000 000 000=0
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◎新入生50人聴き入る 吹奏楽部新歓コン
吹奏楽部の新入生歓迎コンサートが4月19日、部室で開かれた。新入生およそ50人が訪れ、演奏に聴き入った。【4月19日 神戸大NEWS NET=UNN】
コンサートは、誰もが一度は耳にしたことのある「仁義なき戦いのテーマ」から始まった。ピンクパンサーなど、なじみ深い曲のメドレーで構成される「MANCINI MAGIC」、静かな曲として「すべてをあなたに」が演奏され、「ディスコ・キッド」で幕を閉じた。
全4曲から成る演奏会の練習は、昨年12月から始まった。部長の中山加奈子さん(発達・3年)は、演奏以外に応援団と共に多くの活動ができると説明する。「演奏もできるし、それ以外の活動も楽しめる。学生生活は何もせずボーッとしてたら面白くない。吹奏楽部に入って楽しんでほしい」と新入生に呼びかける。(記者=森田篤)
【写真】吹奏楽部の新歓コンサートの様子。全4曲の演奏に新入生は耳を傾けた。(4月19日・吹奏楽部部室で 撮影=森田篤)
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◎膵島移植手術に成功 神戸大では3例目
神戸大は4月18日、心停止した人から提供された膵島(すいとう)細胞を移植する手術が、医学部附属病院で成功したと発表した。同大学での成功例は3例目、全国では12例目にあたる。【4月18日 神戸大NEWS NET=UNN】
膵島は、体内で血糖値を調節するインスリンなどを分泌する、膵臓の細胞塊をさす。
移植を受けた患者は兵庫県在住の60歳代男性。インスリンを分泌できない重い糖尿病を患い、30年以上前からインスリンを注射する治療を続けてきた。
手術は附属病院の黒田嘉和消化器・乳腺外科長のチームが担当した。同チームは4月15日、臓器提供者の心停止後に膵臓を摘出し、膵島細胞を分離。移植後の経過は良好で、移植翌日の血液検査では、男性患者の体内からインスリンの分泌が確認されたという。
神戸大での膵島移植手術は、2004年11月6日に初めて成功して以来、3例目になる(記者=森田篤)
《訂正》「黒田嘉和消火器・乳腺外科長」とお伝えしましたが、「黒田嘉和消化器・乳腺外科長」の誤りでした。おわびして訂正します。(編集部 2006年4月19日午後6時30分入力)
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◎阪南大に黒星 近畿学生野球
近畿野球連盟春季リーグ戦の第3節が4月17日、舞洲ベースボールスタジアムで行われた。阪南大との試合を迎えた神戸大は、8回に同点としたものの、9回にサヨナラ負けを喫し、1回戦は黒星となった。【4月17日 UNN】
●平成18年度近畿野球連盟春季リーグ戦(4月17日・舞洲ベースボールスタジアム)
▽第1試合
神戸大 000 000 020=2
阪南大 000 100 101x=3
【神戸大】斎藤
【阪南大】彦田−山口
▽第2試合
和歌山大 000 000 0=0
奈産大 101 032 x=7
【和歌山大】坂西−宮田
【奈産大】林−小倉−簫
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◎新歓フェスで勝利 アメフット甲南大戦
新入生歓迎スポーツフェスティバルが4月16日に王子スタジアムであり、アメフット戦は神戸大は20-14で甲南大を下した。【4月16日 神戸大NEWS NET=UNN】
神戸大はパスを中心に攻撃を進め、開始4分RB中井のランで先制TD。その後も神戸大ペースで試合は進む。1Q8分には敵陣18ヤード付近でロングパスを受けた1年生WR大園が独走。55ヤードのTDを成功させた。2Qには2本のFGで、20-0と点差を広げ前半を折り返す。
このまま神戸大ペースで進むかと思われたが、後半は甲南大が反撃に出る。3Qと4Qには、それぞれランでTDを決められ20-14に。試合終了直前、神戸大は自陣25ヤード付近まで攻められるが得点をゆるさず、辛くも勝利を上げた。
田中主将(経済・4年)は「勝ったことはよかったが、後半は最悪。後味が悪い試合だった」と振り返り、「(今回の試合で)これまでの取り組みが否定された。もっと上をめざしたい」と勝利にもあくまで冷静だった。
新入生で唯一出場し、活躍したWR大園(発達・1年)は「緊張はなく、この日を楽しみにしていた。1年生という特別な意識はない」と話した。新入生へは「みんなで関西を制覇して甲子園に行きたいので、少しでも多くの人に入部してもらいたい」とメッセージを残した。
試合を振り返り、安井ヘッドコーチは「「1試合1試合戦い抜く強い気持ちと、アメフットの基本がまだ未熟。これからいかに修正していくかが重要になる。これからですわ」と話した。(記者=大野将寛、塚本京平、森田篤)
【写真】1Qに55ヤードの独走TDを決めた新人、WR大園。(4月16日・王子スタジアムで 撮影=森田篤)
●新入生歓迎スポーツフェスティバル(4月16日・王子スタジアム)
神戸大 14 6 0 0=20
甲南大 0 0 7 7=14
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◎新歓フェスラクロス戦 新入生200人が観戦
新入生歓迎スポーツフェスティバルが4月16日、王子スタジアムで行われた。アメフット部と男子・女子ラクロス部が共催し、甲南大と対戦する新歓イベントは今年で2年目。バックスタンドでは200人以上の新入生が競技観戦を楽しんだ。【4月16日 神戸大NEWS NET=UNN】
午前10時15分からの第一試合は女子ラクロス。
前半2分、MF大西佑佳が先制点を決めると、一方的な神戸大のペースとなり5-1と点差を広げた。しかし、前半終了間際から甲南大のシュートが決まり始め、5-3で折り返した。
その後も甲南大の流れを止めることができず、後半11分に同点に追いつかれた。神戸大はタイムアウトをとったものの、12分には5-6と逆転を許してしまう。14分にMF大西が再びゲームを振り出しに戻したが、終了間際に勝ち越しを許し、6-7で試合終了。一年生の前で白星を飾ることができなかった。
女子ラクロス部の岩松主将(工・4年)は「(自分たちの)ミスが多く、(相手の)点につながってしまった」と話す。後半ではチャンスを有効に生かせなかったと振り返った上で「(今後は)パスキャッチなど、基礎を丁寧にしていきたい」と語った。
一方、男子ラクロスの試合は快勝した。
前半は両チーム決定力を欠き、こう着状態が続いた。しかし前半17分、DF安田が独走し先制点。その後の流れを引き寄せた。
後半は一方的な神戸大ペースとなった。神戸大は一点を返されたものの、攻撃の手を緩めず、さらに点差を広げ、5-1で試合を終えた。
「若いチームだがよくまとまっていたと思う」と話したのは男子ラクロス部の福原主将(経営・4年)。チームの勝利が新入生の心に届けばと、新歓フェスティバルのアピール効果を期待した。
昨年度の春季リーグで一部復帰を果たした男子ラクロス部。リーグ戦に向けた展望について、前田ヘッドコーチは「一部には強敵が多いので、早いうちにチーム状態をピークにもっていきたい」と抱負を語った。(記者=大野将寛、笹川和彦、塚本京平、森田篤)
【写真】試合後半、追い上げる甲南大の猛攻を防ぐMF小谷(写真右)。(4月16日・王子スタジアムで 撮影=櫻井曜子)
【写真】1点を決め、3-0と試合の流れを引き寄せたAT中島。(4月16日・王子スタジアムで 撮影=森田篤)
●新入生歓迎スポーツフェスティバル(4月16日・王子スタジアム)
▽第一試合(女子ラクロス)
神戸大 6 5-3 7 甲南大
1-4
【神戸大】岩松、大西佑佳2、小谷、水間、森本
▽第ニ試合(男子ラクロス)
神戸大 1 4=5
甲南大 0 1=1
【神戸大】安田、中島、林、又吉、山下
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◎UNN新歓企画 新聞社見学会を実施
UNN関西学生報道連盟の新歓企画として、4月15日、朝日新聞大阪本社の社内見
学が行われた。新入生など18人を含めた31人が参加し、新聞の歴史や新聞が作られ
る過程を見学した。【4月15日 UNN】
当日の夕刊が、巨大な輪転機を使って時速40kmのスピードで次々と印刷されてい
くのを見て、参加した新入生の一人は「速いなあ」と感想を漏らした。当連盟の記
者も、展示してあった記事のレイアウトの下書きを見て「一緒のことやってるな」
と、親近感を込めて語った。
社内見学後には、見学前に撮影した参加者の集合写真を使用した新聞が配られ、
参加者の一人は「記念になりました」と笑顔で話した。
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