あの日から21年 語り継ぐ震災

遺族の1.17

竸さん偲ぶ会 21年変わらず現吉で

2016年1月17日配信 記者=竹内涼

現吉の外観(撮影=竹内涼)

 震災で亡くなった竸基弘さん=当時(自然科学研究科・博士課程)=を偲ぶ会が16日、阪神御影駅近くの居酒屋「現吉」で行われた。基弘さんの家族、友人、「現吉」のオーナー夫妻などが集まり、1年ぶりの再会を喜び合った。

 「現吉」は基弘さんのアルバイト先。集まりは震災翌年から続き、今でも当時の話やお互いの近況報告など、話題の尽きない場となっている。

 基弘さんの妹・岩瀬朗子さんは「毎年欠かさず来ている。1年ぶりに来たという感じはしない。震災から10年ぐらいは兄の話ばかりしていたが、今は顔を合わせられることに意味があると思う」と語る。

 また母・恵美子さんは集まった人々を見て「1年も経ったと感じない。集まるとすぐに会わなかった時期の空白を忘れる。今でもこうして人間関係が続いているのを見ると、息子はいい人に恵まれた青春を過ごしたんだなと感じる」と話した。

 

偲ぶ会の様子(撮影=竹内勇人)

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