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未来へ継ぐ

若者から「震災の教訓」世界に発信 つどいにブース設置

2016年1月17日配信 記者=有賀光太

 神戸市の東遊園地で行われた「阪神大震災1.17のつどい」で、神戸大のKobeRMC(リスク・マネジメント・コミュニティ)が神戸学院大のピース神戸、自治体危機管理研修所と合同で、防災を知り、体験することができるブースを設置した。

 ブースでは、パネル展示などで阪神・淡路大震災や東日本大震災、南海トラフ地震について解説し、防災・減災について体験を通じて説明する。KobeRMCは参加者が交流できるコミュニケーションスペースを担当。スタッフが英語を話せるため海外の人でも参加しやすくなっている。他にも、ロープ結索など実際に被災した際に役立つサバイバル術の体験ができるスペースも担当している。

 若者を中心として世界に防災意識を広めるため、2013年に日本・韓国・インドネシア人の学生3人がKobeRMCを結成した。現在在籍している約10人のメンバーの中にはセネガル・フィリピン・マレーシアなどさまざまなの国籍の学生も含まれる。つどいに参加するのはことしで3回目だが、実際に体験できるワークショップを開催するのは今回が初めてだ。

 メンバーの中村児太郎さん(工・修士課程)は「今回のワークショップなどの活動を通して、マイノリティの人や国籍が違う人など、色んな人が気軽に防災について学べるプラットホームを作っていきたい」と語った。

 つどいは震災の犠牲者を追悼することが主な目的として始まったが、震災の教訓を世界に発信し、未来につなごうとする若者が活動する場にもなっている。

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