グラウンドに亀裂
神戸常盤短大

 震災で大火災が発生した長田区の山の裏手にある神戸常盤短期大学では、三号館が南へ三十センチメートル移動、渡り廊下が落下寸前となるなどの被害を受けた。教職員の全員無事は確認されたが幼児教員科二年の奥田光恵さんが西宮市で就寝中倒れてきた家具で頭部を強打し、亡くなった。
 学校側は下宿先を失った生徒のために仮設学生寮の建設を急ピッチで進めるなど職員らが復旧活動に全力を挙げた。現在は幼児教育科の学生二十七人が、仮設住宅から復興住宅へ転居した人を対象とした訪問ボランティアを、長田区のボランティアセンターと共に精力的な活動を行っている。
【写真上 ひびが入るグラウンド=提供写真】
【写真下 現在のグラウンド 98年12月25日 撮影=吉田奈見】