本に書かれていることは現実に遭遇したものにとっては
一つ一つがそうだそうだと肯定してうなづくことばかりでした。
見ず知らずの人ともお互いに話し合い、
どこで水がもらえるとか情報交換も皆でし合いました。
しかしこういう状況はその当事者しかわからず
共感できない部分が多いものですが、
親や友達の手記、追悼文は涙なしには読めません。
これを載せてあることによって経験しなかった人々の心にも
ぐっとくい込んでいくように思いました。
他人事と考えていた人にも、
外形は少しずつ整いかけていますが、それを見て、
もう過去のことだと思ってしまっている人にも、
多くの人の痛みをわかりあい、心にとどめていく為の助けに
この本がなるのではないかと思います。
そして自分だけのことを考えるのでなく、
まわりの人々についても考えられる人に
皆がならないといけない時だと思います。
そして若い人々がもっともっと命について
考えて欲しいと思います。
そんな私の思いを代弁して頂いている様で
読んでいてうれしくなりました。
後半の危機管理意識については大切なことであり、
必要なことですが、
ちょっと丁寧すぎるように私には思えましたが…。
参考図書や資料を掲載してあるのは、
もっと詳しく読んでみようとか、調べてみようという人に
役に立ち参考になると思います。
<2000年3月28日/手紙で>
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“大阪と神戸の温度差”
被災地で何度思ったことだろう
高松 富二子 (兵庫県宝塚市・主婦)