神戸大は8日、大学院医学研究科の研究室が、必要な文部科学大臣の確認を得ずにインフルエンザウイルスの遺伝子組み換え実験をしていたと発表した。環境への影響はないという。文科省は同日、神戸大を厳重注意した。【6月12日 神戸大NEWS NET=UNN】
2009年4から8月、医学研究科准教授の指導で大学院生が季節性のH1N1型インフルエンザウイルスについて遺伝子組み換え実験をした際、文科相に届け出ていなかった。昨年12月ごろ、外部からメールで指摘があり、神戸大が調査。今年6月6日、無断で遺伝子組み換え実験をしていたと文科省に報告した。
さらに、08年と09年にインドネシアからインフルエンザウイルスの遺伝子などを持ち出す際、同国で法的手続きをしていなかったことも分かり、5月22日、同国の研究技術大臣あてに謝罪文を送った。
福田秀樹学長は「より徹底した再発の防止に努めてまいります」などと声明を出しており、神戸大は遺伝子組み換え安全委員会による定期的な実地調査などを実施していくという。関与した教員に対する処分については、今後決定するとしている。
医学研究科では08年にも、無届けでの遺伝子を組み換えた大腸菌の培養や不適切な廃棄が発覚している。
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