試合終了のサイレンと同時に選手らは肩を落とした。近畿学生野球連盟秋季リーグ第4戦、神戸大-奈良産業大が9月19日、20日に行われた。神大は連敗を喫し、一部優勝の可能性が消えた。【9月29日 神戸大 NEWSNET=UNN】
今春のリーグ戦で一部昇格直後ながら3位と好成績を収めた神戸大。今秋は「リーグ戦で優勝し、各野球連盟の優勝者を倒し、神宮大会に出る」という目標を立てた。奈産大戦前の時点で4勝3敗。ここで勝ち点を取れない場合、奈産大の優勝が決まってしまう大事な試合だった。
初日でエース白木原(発達・4年)を投入しながら安打があと1本出ず1-2で敗れ、後がない神戸大は2日目に瀬川(工・2年)を投入。今春は1回しか登板機会がなかった瀬川だが、秋季リーグでは2試合連続完封するなど今やエース格へと成長した。
その瀬川は立ち上がり1、2回でいきなり得点圏に走者を置くも、本人が自信を持つコントロールで丁寧に投げ、ピンチを切り抜ける。その裏、神戸大は2死二塁のチャンスで粘りに粘った二谷(工・2年)がしぶとく右前まで運び、先制点をあげた。
しかし5回に悪魔が潜んでいた。先頭打者に左越二塁打を打たれると、1死二、三塁となり、遊撃手の野選で追いつかれる。さらに「ピンチなので厳しいところを狙おうとしたが、狙いすぎた」と瀬川自身が話すよう、2つの四球で押し出しとなり、勝ち越しを許してしまう。結局この回6失点と炎上した。リリーフで白木原を出すも奈産大の勢いは止められず、さらに2失点した。打線もその後は沈黙し、3回以降三塁すら踏めず、1-8の7回コールドで敗れた。
現在、リーグ優勝が決まっている奈産大以外、どこが降格してもおかしくない。10月2日、3日に行われる大阪大戦で敗れれば、神戸大も入れ替え戦に出場する可能性がある。「今日の試合の悔しさをそこでぶつけていく」と名誉挽回を誓った瀬川。昨年度一部昇格を遂げたばかりだが、1年でまた二部に戻ってしまうのか。彼らは窮地に立たされている。
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