神戸大とイオンリテールは6月3日、ウイルスフリーユニットによって、買い物かごやカートに付着した菌をほぼ100%不活化させることを確認できたと発表した。ウイルスについては、殺菌状態であれば不活化される。〈島袋舜也〉
(写真:神戸大サイト「スーパーマーケットにおける買い物かご・カートのウイルス不活化効果を確認」のスクリーンショット)
神戸大とイオンリテールは、ウイルスフリーユニットをイオン神戸北店に設置して実験を行い、買い物かごやカートに付着した菌をほぼ100%不活化させることを確認できたと発表した。ウイルスについては、殺菌された状態であれば不活化されることが神戸大学で確認ずみだ。
実験では、イオン神戸北店の入り口に、買い物かごとカート専用のウイルスフリーユニットを設置して、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)を活用した紫外線照射と人体に影響のない低濃度オゾン生成による不活化効果を検証した。
このウイルスフリーユニットの導入により、人体に影響がなく、新型コロナウイルスをはじめとするウイルスや菌類の危険性が排除され、また、消毒作業の負担が軽減されることが期待されている。
神戸大は、産官学連携本部の長廣剛客員教授、工学研究科の喜多隆教授、医学研究科の森康子教授らの研究グループが、「ウイルスフリー空調システム」を開発し、1月4日にサイトでその成果を発表している。
建物内の空間内の人数をセンサーで計測して空気状態を把握して、空気をコントロールするAIスマート空調技術に、紫外線照射やオゾンの活用、湿度調整などを組み合わせて、殺菌能力をもたせた空気のコントロールを加えたシステム。神戸大産官学連携本部、工学研究科、医学研究科が考案した。
室内のウイルス不活化・除菌された空気を循環させることで、換気の量を抑えることができ、空調負荷が軽減され、エネルギー消費の減少も期待できる。
▽神戸大サイト「スーパーマーケットにおける買い物かご・カートのウイルス不活化効果を確認」=https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2021_06_04_01.html
▽神戸大 研究ニュースサイト「日常生活を取り戻す ウイルスフリー空調システムを開発」
=https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/collaborations/2021_01_04_01.html
了
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。