硬式野球部 1部残留が確定 引退試合で奈学大下す

 10月2日(日)、近畿学生野球秋季1部リーグ戦の5節、神戸大対奈学大の第2試合が大阪市住之江区の南港中央野球場で行われた。試合は、同点の5回ウラ、神戸大が野田裕人(国人4年)のタイムリーで勝ち越し、そのまま逃げ切った。この勝利で第5節の勝ち越しが決まるとともに、5位以上が確定。入替戦出場を回避して、神戸大の1部残留が決まった。また、秋季リーグ全試合が終了し4年生は引退となった。<尾畑陽貴・本多真幸>

 今試合は全6チームで争われる1部秋季リーグの最終節の第2回戦で、相手は2日現在、リーグ首位を走る奈学大。神戸大は10月1日(土)の第1回戦で勝利しているため、勝てば奈学大戦勝ち越しが決まる1戦だった。

 試合が動いたのは2回表、奈学大の攻撃だ。無死一二塁から続く打者がセンター前へタイムリーを放ち、奈学大が先制する。なおも一死満塁からの犠牲フライで奈学大が追加点を得る。(神戸大0-2奈学大)

 しかし、神戸大もすぐさま反撃する。2回ウラ、連続死球で二人の打者が出塁し、一死満塁のチャンスが訪れる。ここで1番・齋藤大地(法4年)がライト方向へタイムリーツーベースを放ち、走者が二人生還、同点に追いつく。(神戸大2-2奈学大)

(写真:2回ウラ、同点のタイムリーツーベースを放ち塁上で喜ぶ齋藤選手 神戸大対奈学大 2022年10月2日、南港中央野球場)

 同点の均衡が破られたのは、5回裏、神戸大の攻撃だ。打者2人が連続四球で一死一二塁となる。この状況で5番・野田(国人4年)が三遊間を抜けるヒットを放ち、二塁走者がホームイン。神戸大は勝ち越した。(神戸大3-2奈学大)。

(写真: 写真:5回裏、勝ち越しタイムリーを放つ野田選手 神戸大対奈学大 2022年10月2日、南港中央野球場)

 先発の吉賀瑛音(理2年)は、得点圏にランナーを抱えることはあっても、ここぞという場面で打者を打ち取る。9回を完投し、3回以降奈学大の得点を許さなかった。「味方が打ってくれて、相手に流れが行かなかったので、気負うことなく普段通りに投げることができた。」と吉賀は振り返る。また、監督は吉賀投手のピッチングについて「序盤、若干力んでいたが4回以降は落ち着いてきて、安心して見ていられた。今までで最高のピッチングをしてくれたと思う。」と述べた。

(写真:神戸大先発として9回を完投した吉賀)

 5回の野田のタイムリーが決定打となり、神戸大は3-2で奈学大に勝利した。神戸大は2勝0敗で奈学大に勝ち越し、勝ち点を2とする。これにより現在勝ち点0で最下位の阪南大を上回ることが確定し、神戸大は今季の入れ替え戦出場を回避、1部残留が決まった。

神戸大の秋季リーグ最終試合となった今試合は、4年生の引退試合となった。

 試合後、今試合で活躍した選手と藤原涼太主将(工4年)、中井監督に試合の感想や今季を通しての振り返り、現在のチームで今までプレーしてきた感想などを尋ねた。

 吉賀「攻撃で流れを作ってくれた味方に感謝している。神宮球場へ行くために、リーグを通して勝てる実力をつけることを今後の目標として頑張っていきたい。」

 齋藤:「チャンスで気負う事無く、最後なので楽しくやろうという気持ちで、自分の仕事をすることに専念した。10日前はコロナで練習できず、うまくいかなくてもしょうがないと思いながら、練習でやってきたことを信じてプレーした。」

 野田:「打席にはいつも通りの気持ちで立っていた。でも、最後の試合で決定打を打てて気持ち良かった。大学野球の4年間を振り返って、質的にも量的にもそれまでとは比べ物にならないほどよく練習したなぁ、と思う。」

 藤原主将は、今日の試合について「今日の試合は、想定したゲームプランにきっちりはまった試合だった。」と述べ、今季リーグを振り返って「最初は優勝を目指していたが、それが不可能になった時点で『後輩に残せるものをしっかり残していこう』と話し合ったので、勝ち点を取って終われたことはとても良かった。」と語る。また、1年間務めた主将という立場について、「チームの雰囲気は自分の言動に左右される。自分が背中を見せることで皆がついてきてくれると思っている。チームの敗北や良くない状況に対して、自分の責任を感じてしまって、しんどかった。」と答えた。

(写真:勝利後、ガッツポーズする藤原主将)

 中井明則監督は、今日の試合について「『皆よく頑張った』、という一言しかない。」と述べ、秋季リーグ全体を振り返って「負けの方が多くしんどかった部分もあるがリーグ戦を戦うごとに成長し、持っている力を出し切れたのではないかと思う。」と振り返った。そして、今年のチームについて「実力的に『強い』と感じるチームでは決してなく、色々問題もあったりして一概に褒めることはできないが、最後の最後は死に物狂いでやってくれたと思う。」とチームへの思いを言葉にした。

 また、中井監督は今年で退任する。1989年入学の硬式野球部OBで、2012年から1年間コーチ、2013年秋リーグ終了後から監督を9年間務めた。中井監督は退任に際し、「自分はプロにいった経験があるわけでもない普通のOB。監督という役にはなりましたが、仲間としてみんなでチームを作っていました。青春の第二幕のような感じでした。今までの選手やマネージャーのみなさんには感謝でいっぱいです。」とコメントした。

(写真:試合を見つめる中井監督(中央))

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