チーム戦の六甲祭、少数精鋭の厳夜祭 運営から見る2つの祭り

11月10日と11日にわたって開催された昼の第33回六甲祭、夜の第39回厳夜祭。ムードや客層ががらりと変わる2つの学祭だが、その理由には「実行委員の人数」が大きく関わっていた。【11月19日 神戸大NEWS NET=UNN】

毎年六甲祭を取り仕切る六甲祭実行委員会(六実)。今年度は総勢100人近い学生が在籍し、近年では自ら「実行委員会企画」も提供している。メンバーは屋外企画局、広報局など5部局に分かれ、仕事が明確に分けられているため、機動力も落ちない。また雑用も参加団体に少しずつ割り振るなど、効率の良い体制を整えている。迷路やミスコンなど、六実の巨大企画を実行するのに、「分業」は欠かせないポイントだ。

対する厳夜祭実行委員会は、近年では祭りに5000人以上が訪れる成長ぶりを見せるものの、実行委員は十数人。個人が仕事を掛け持たなくては仕事が回らない。実行 委員の1人である松浦嵩さん(法・2年)によると、当日発行の情報誌が期限直前になっても完成せず、何とか余白を埋める修羅場もくぐり抜けたという。また、今年度は 厳夜祭中に停電が発生。実行委員は、配電盤を1つずつ空けてブレーカーを確認する苦労を経験した。

だが、人数が少ないからこその工夫もある。昨年から行っている、ゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」によるトーナメント「暗黒闘技場」に使うゲーム機は、各実行委員が個人的に持つ人脈を活かして集めたもの。「全部の企画に関われるからこそ、思いつく企画や使える人脈もある」と、松浦さんは話した。

チームで戦った六甲祭。少ないながら個々の努力が光った厳夜祭。今年もその努力の結晶を、多くの来場者が楽しんだ。

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