医師不足が深刻化している地域医療を再生しようと、神戸大と兵庫県は官学で連携して人材の育成に取り組む、協力協定を3月26日に締結した。医学研究科の教員と県立病院の職員が相互に交流を行うことが可能となる協定は全国初だという。【3月26日 神戸大NEWS NET=UNN】
兵庫県は人口560万人に対して医師養成機関は2大学しかないので、構造的に医師不足に陥っている。これまで、神戸大は他大学から多くの研修医を受け入れてきたが、平成16年に卒後臨床研究の必修化が決定され、研修医の数が減少。県内の中核病院に勤める医師不足の一因となっていた。問題の解決を図ろうと、両者は平成18年6月から定例会議を月1回行い、協議を進めてきた。
協定により、県立がんセンターと県立こども病院の医師が医学部の教授を兼務し、週2日程度、講義や実習指導などにあたる。平成20年度は、がん病理学、乳腺内分泌外科学、呼吸器外科学、小児外科学の計4分野で実施。一方で、神戸大の医師は、県立がんセンターなどで執刀する。
神戸大は手薄な教育研究分野や付属病院の診療科に優秀な人材を確保できる。県は医師の質向上と安定的な確保を見込んでいる。
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