京大吉田グラウンドは、梅雨の晴れ間の太陽の下、熱い応援が渦まいた。
　神大側のスタンドには、詰め襟の応援団にチアリーダー約四十人、神戸からバスや電車でかけつけた神大生約百二十人が陣取った。京大側は、袴姿の応援団長のもと、応援団員、チアリーダーを含め、地元ながら百人の応援。スタンドをみる限り、最初から神大の優位は揺るがない。太鼓や応援の声がこだまする中、３回には、瞬く間に神大が先制の２点をあげた。
　試合を見終えた竹田直子さん（発達・三年）は「毎年見に来ているが連戦連勝だ。ピッチャーは一回生なのによく投げ切ったと思う。みんなかっこよかった」
　神大に敗れた京大野球部の主将、榎阪淳さん（京大農・４）は「しっかり負けたなという感じだ。初回から自分たちの目指す野球ができなかったのが残念だ。最後の一本を抑えられたとき、震災に負けず練習して来た神大の努力を感じた」
　今月二十七日から三日間日生球場で行われる「関西地区大学野球リーグ対抗戦」に近畿学生リーグ代表で出場する神大野球部投手の松村慶さん（教・４）は「私大には負けられない。プロ候補には負けたくない。頑張って抑えます。でもその前に就職決めないと…」と冗談交じりで話した。（1995年６月１９日月曜発行　神京戦号外）