令和3年度の深江祭が、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、2年連続で中止となることがわかった。関係者によると、来年度以降も開催されない可能性が極めて高いという。来年度以降の中止については、近日中に決定される見通しだと関係者は話している。海事科学部が海洋政策科学部に改組されたばかりだが、神戸商船大以来の「海のスピリット」は大きな曲がり角を迎えている。<大木凜>
(写真:にぎわう2019年の深江祭。2019年5月26日、東灘区深江南町で)
(写真:2019年深江祭で市民を乗せた深江丸。)
深江祭の実行委員会は、学生自治会の内部組織だという。
来年度以降の見通しについて、海事科学部学生自治会の森奏人さんは、「深江祭は本年度は開催されないことが決定しております。また、学部の変更に伴い、来年度以降も開催されない可能性が極めて高いです。来年度以降に関しては近日中に決定されそうです」と話している。
深江キャンパスの教職員組合の関係者は今年度の深江祭中止について、「運営する側の学生さんも大変だったんじゃないですか。深江祭には高校生の方だけでなく、地域の方もよく来られていたのに」と語っている。
深江祭の中止はコロナが流行した去年の時点から決まっていたようだというのは、深江キャンパス近くにある白鴎寮の関係者だ。「そもそも深江祭を運営する学生自体が今年はいないようだ。去年は『深江祭はないのですか』など問い合わせが多数来たが、今年はほとんどない。中止は仕方がないことだと思います」と語っている。
深江祭は、今年海洋政策科学部に改組された海事科学部の学部祭。神戸商船大が神戸大に統合され、海事科学部となった翌年の2004年5月に第1回が行われた。
それまでは「開学祭」という名称で約50年続いてきた伝統の行事だったが、より開かれた学園祭としてスタート。この年にはステージ企画に笑い飯やシャンプーハットらのお笑い芸人も招かれ、地元の住民や神戸大生が多数詰めかけた。
2019年が16回目の開催で、これまで、練習船「深江丸」の体験乗船や、クルーザーやカッタ-試乗会、海事博物館・各実験室の公開など特色のあるイベントや、野外ステージ・模擬店などが行われてきた。
2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大で中止された。
●関連記事「速報 今年の深江祭は中止に 新型コロナ受けて」(2020年4月26日)=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/d7aaa47f2ca625726ef42b2ffac9dabb
了
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