タッチフットボール東西大学王座決定戦の応援に駆けつけた、応援団の笠置涼・第65代団長(農・4年)。11月30日、この日の六甲アイランド「神戸レディースフットボールセンター」のフィールドが、最後の応援の現場となった。<編集部>

(写真:笠置涼・応援団長にとって最後の応援のフィールドとなったタッチフット東西大学王座決定戦 2025年11月30日 東灘区の神戸レディースフットボールセンターで)
応援スタンドの前の、フィールドの端に、日焼けした顔に、凛々しい眉の第65代応援団総部応援団の笠置涼団長がいた。足を肩幅より少し開いて、背筋を伸ばしてまっすぐ前を見つめている。

この日は、4年間の応援団活動の区切りをつける日だ。すぐそばが海。明るい緑色の人工芝の上が、学ランを着て、フィールドやピッチ、スタンドで声を出し応援する活動の、最後の舞台となった。

笠置さんは、2022年春の入学。農学部食料環境システム学科生産環境工学コースで、スマート農業を研究している。
富山県の出身。なぜ応援団に入ったのか、との質問に、「たまたま新歓で声をかけられたからです」と答える。

チャンスには自ら声を出し、ピンチは後輩のチアらの動きを腰に手を当て見守った。その半逆光の肩越しに、タッチフットの選手らがボールを奪い合う光景が見える。

スタンドでは、校友会の作成したハリセンと、一昨年の東西王座戦からRooksが導入したチアスティック(長さ数十センチほどの樹脂製の風船)を膨らませて、打ち鳴らす応援が続く。
この日、タッチフットボール部Rooksは、準決勝で成城大(東日本1位)に15−12で勝利し、決勝戦では宿敵・武庫女大(西日本1位)に0−7で敗れた。
試合後、神戸大選手に労いのエールを、そして勝った武庫女大には祝福のエールを送り、丁寧に最後の応援を締め括った。

笠置団長は、「Rooksをさくらボウルに押し上げることができず悔しい。でも、この4年間、いろいろな(種目のチームに)ドラマを見せてもらった。ありがとうございます」というコメントを残して、フィールドを去っていった。

(写真:最後に、勝利した武庫女大へのエールを送る笠置団長)
そばで、ずっと声を合わせていた応援団総部OB会の「翔鷹会」会長・山内正嗣さん(第28代、1990年・営卒)は、「一年生で入ってきた時は、まだ(コロナ禍の影響で)マスクをして活動していたと記憶している」「(学年に)一人の体制で、がんばって次の学年にバトンをつないでくれたことに感謝です」と眼を細めた。
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12月5日(金)18時30分から、神戸市東灘区文化センター「うはらホール」で行われる第4回翔鷹祭のステージが、4年生の笠置さんの応援団での活動の集大成となる。
了
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