神戸大学ニュースネット委員会 阪神・淡路大震災から22年 「災後」今も続く
夜を越えて

竸基弘さんしのぶ会 母、友人ら集まる
2017年1月17日 記者=竹内涼

 阪神・淡路大震災で亡くなった竸基弘さん=当時(旧自然科学研究科・博士前期)=をしのぶ会が16日夜、阪神御影駅近くの居酒屋「現吉」で行われた。現吉は基弘さんの元アルバイト先。母・恵美子さんや基弘さんの友人らが集まり、基弘さんとの思い出や近況の話に花を咲かせた。

【写真】近況を語らい合う竸恵美子さん(左から3人目)と基弘さんの友人ら(16日・神戸市東灘区御影中町1で 撮影=竹内涼)

 震災翌年から始まった現吉での集会が、恵美子さんにとっては1年のゴールとスタート。「(現在住む)名古屋にいるより安心して17日を迎えられる」と話す。昨年は、熊本地震で亡くなった学生の親に感情移入し、阪神・淡路の衝撃を思い出した1年になったという。

 会には基弘さんを知る現吉のオーナー・広瀬浩三さんも参加した。「(震災から)22年たってやっと笑って話せるようになった。風化を心配する人もいるが、私は忘れていけるのもいい」と複雑な思いを語る。

 近年は震災の話よりも近況報告がほとんどになったというが、参加者には当時の記憶がまだ残っている。恵美子さんは「世間では震災が風化していくと言われても、遺族らに風化はない。これからも17日は神戸で迎えたい」と力を込めた。

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