カレー作りは奥が深い。確かに手軽に作れる料理だが、こり始めるととことん凝ってしまう。素材を自分の創意工夫でもって自分で作る。それが楽しいのだ▼一方、世の中の最近のニュースは自分なりに考え、料理することが難しい。自らの意にそわぬものがあれば殺しても良しとする宗教。今までの常識では考えられない素材がテレビを通して提供される。すると自分なりに料理して味付けするのを忘れがちになってしまう。大量の情報を感覚的に処理するだけで自分なりの視点を失うのは残念だ▼最近あまり料理をしなかったが、今度の日曜あたり作って見よう。たくさんの旬の素材を元に自分の創意工夫で自分の味が作れることを今一度確認しよう。この先行き不透明な時代だからこそ、カレー作りは意義がある。(9月14日発行 本紙9・10月号 コラム『伏流水』から)
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