慶応と息をのむ接戦 あと1点

 1点差で追う神大。第4Q、3点加えつきはなす慶応。しかし最終盤、粘る神大は続けて3点加え、1点差のまれにみる大接戦になった。
 東京・江戸川区陸上競技場で行われた第6回ラクロス全日本選手権決勝で、神大(関西学生1位)は慶応(関東学生1位)に猛追したものの7-6で惜しくも王座を逃した。震災を乗り越え、『がんばろう神戸』の腕章を巻いて会場にのぞんだ一ノ瀬ヘッドコーチは『去年は3位、今年は2位、来年こそ優勝です』と誓った。

 前半、慶応の堅い守りに阻まれた神大は、何度も敵陣を攻めるが得点できない。第1Q後半、慶応の石榑と大沢が続けて得点。第2Qには、再び石榑がシュート。0-3と引き離される。
 後半になってようやく、神戸の攻撃パワーに火がついた。第3Qの8分14秒。まず、神大・菅が、シュートはずれのボールを、ゴール近くでまわして、すかさず決めて、まず1点。さらに菅は、11分49秒にも一対一でからみながら得点。2-3と1点差に詰め寄る。しかし、慶応も大沢が1点加えて、2-4で第3Qを終えた。

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 第4Q、まず神大・原田が、2分26秒にシュートを決め3-4。またも1点差と粘る。
 しかし、慶応は、石榑、谷脇、野口が2分ほどのあいだに続けてシュート。3-7と4点差に開き、応援席は静まり返った。
 ところが、ここで神大得意の攻撃パワーが炸裂。最終盤の13分すぎにまず倉橋が体をロールさせて左手でシュート。続けて15分すぎには原田が、こぼれ玉の混戦からゴール正面へ決め、さらに倉橋が18分42秒にシュートのリバウンドをとって、低い位置からすかさずシュート。なんと再び1点差に詰め寄った。
 しかし、ここで非情のホイッスル。何度も見えた日本一の座にはついに届かなかった。
 去年3位だった神大は、初の決勝進出、準優勝。関西勢としては、決勝進出は一九九三年の関学以来。初の優勝がかかった大会だったが、またも関東勢の壁の前に屈した。
《写真》第4Q、神大は連続3点を加え、あと1点。しかし、ここで非情のホイッスル。がっくり倒れ込む選手。(十二月十七日、東京・江戸川区陸上競技場で 本紙取材班写す)

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