十二月八日、長居球技場で関西学生アメフットリーグ1・2部入れ替え戦が行われ、2部Aリーグ優勝の神戸大レイバンズが1部七位の同大を逆転で破り、二年ぶりの1部復帰を決めた。
神戸大の攻撃から始まった第1Q、終了間際に同大が第1ダウンを獲得。
同大の押しムードで始まった第2Qは、RB岸村が中央突破からTDを決め先制。TFPも決め、7-0とまず同大がリードを奪う。神戸大にも敵陣ゴール前に詰め寄る場面があったが、反則などであと一歩が出ないまま前半が終了した。
photo 第3Q、神戸大は、頼みの綱RB高橋にボールを集め始める。獲得した第1ダウンで、QB大西がWR小出に絶妙のロングパスを決め一気にゴール前へ。そこからさらにじりじりと押し、最後はQB大西が、自ら走り込みエンドゾーン左隅に待望のTD。TFPで同点に追いついた。
第4Q、再び同大が怒とうの攻撃を開始する。多彩な攻めを見せた同大はRB岸村らの活躍で、再び神戸大を突き放すTD。しかしわずかに横にそれたTFPが、この試合の勝敗を決定づけた。
神戸大の攻撃陣と同大の守備陣が、総力をぶつけあった。第4ダウン、第1ダウン獲得まであと2ヤードという場面で、同大に続けて神戸大もタイムアウトを取り、最後の作戦を確認。RB高橋が回りこみ第1ダウンを見事獲得した。そこから第1ダウン獲得をし続け、残り一分五十秒、RB上田が中央から押し込んで同点のTDを決める。逆転のTFPを決めたのはCB橋本。試合中、常に一人でシュート練習をしている橋本は「いつも通りのプレーをしただけ」と落ち着いたキックを見せた。
同大の最後の攻撃は神戸大のディフェンスの前で不発に。最後の三十二秒は観客、選手が一体となってカウントダウン。プレーが止まっている間に試合終了。抱き合って喜ぶ神戸大の選手たち。顔をあげ、涙をこらえている者もいる。神戸大スタンドからは、惜しみない拍手が送られた。
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OBに1部昇格の報告をした後の円陣で、池田信介主将は「お疲れさん」と仲間達を称えた。大原一将主務は「1部昇格は、彼がチームをうまく引っ張ってくれたのが全て」と主将をねぎらった。最後のTDを決めたRB上田は「エースRBの中村がけがで不在な分、僕がその責任を果たせてよかった」。また木村泰雄監督は「1部の上位チームとはまだまだ差があるが、クラブハウス設置をいい機会にしてさらに躍進したい」と答えた。(矢吹大祐記者)
●関西学生アメフットリーグ1・2部入替戦(12月8日・大阪長居球技場)
同 大 0 7 0 6=13 (1部7位・2部降格)
神戸大 0 0 7 7=14 (2部Aブロック1位・1部昇格)
関 大 6 0 0 3=9 (1部8位・1部残留)
大体大 0 0 6 0=6 (2部Bブロック1位・2部残留)
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