ねずみ講にメール利用の疑いで学生処分 総合情報処理センター

 神戸大総合情報処理センターは、大学の電子メールを利用して物品売買をしたり、ねずみ講の疑いのある電子メールを送信したりしていたとして、学生二人の電子メール用のIDをはく奪する処分を行った。【十月二十四日 神戸大NEWS NET=UNN】

 今回の事件は、十月二十日付で総合情報処理センター長名で出された、「電子メール、インターネットを利用する全学生諸君へ」という警告文が学内に掲示されて明るみにでた。
 それによると、学生二人がインターネット上のフリーマーケットに、大学の機器と電子メールIDを利用して日用品などの物品売買の掲示を数回にわたって出し、実際に取引を行った。そこで、販売した学外の相手と値段や仕様についてトラブルとなり、十日ほど前に大学の総合情報処理センターあてに、「詐欺まがいのことをしているのではないか」と、匿名で抗議があったという。
 学生の所属する学部が二人に事情を聞いたところ、二人は別の相手に対して、ねずみ講の疑いのある電子メールを送付していたこともあったと話したという。
 同センターは、物品売買にメールを利用したことと、他人に迷惑になる文書を送信したことを理由に学生二人のIDを剥奪し、同センターのコンピューター端末などの使用も禁止した。場合によっては、大学当局からの懲戒処分もありうると警告している。関係者によると、二人は友達だったという。また、ネズミ講については罪の認識はなかったと話しているという。神戸大ニュースネットの取材に対して、同センターは二人の氏名や、ネズミ講の疑いのあるというメールの内容は明らかにしていない。

ねずみ講メール 半年ほど前から問題に

 新聞報道などによると、ねずみ講メールは、半年ほど前から問題になっているという。五人の名前の書かれたメールが送られてきて、それぞれに二百円ずつ送金する。そのなかから一人の名前を消して、自分の名前を書き込み別の人へ送信するという「二百円順送りゲーム」の形式などがあるという。これが、法律で禁止されているねずみ講にあたるかどうかの判断はまだでていない。
 神戸大では、今年の四月から学生全員に電子メールIDを発行し、総合情報処理センターとしても、ホームページ上でインターネットに関するマナーや電子メールのマナーを紹介している。学術情報ネットワークに接続している学内のネットワークを物品売買などに利用することは認めない、迷惑メールを出さない、などの取り決めがある。

「個人のモラルに任せるしかない」 情処センター

 事件について総合情報処理センターの湖内夏夫業務掛長は、今回の物品売買トラブルは個人と個人の認識の違いによるもので、詐欺にはあたらない取引だったという認識を示したうえで、「結局、電話といっしょで(通信の秘密を守らねばならず、メールをチェックして内容を把握することはできないため)こうした行動を抑えようがない。個人のモラルに任せるしかありません」とあきらめ顔。今回はたまたま外部からの抗議で事件が発覚したという。また、大学当局からの懲戒処分について学生部は「当該学部が対応する」と話している。

《訂正》
 本文中の三段落目の、「同センターが学生に事情を聞いたところ、二人は別の相手に対して、ねずみ講の疑いのある電子メールを送付していたこともあったと話したという」を、「学生の所属する学部が二人に事情を聞いたところ」に訂正します。(10月29日午前4時 編集部入力)
 また、「二人は友達だったという。また、ネズミ講については罪の認識はなかった」という点について、確認したのは総合情報処理センターではありません。「関係者によると」を挿入します。(11月2日午前10時20分 編集部入力)

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