学生課、サークルページの「学生運営組織」提案も示唆
神戸大のホームページ上の学生サークルのページが、大学側の方針で閉鎖される見通しだが、閉鎖の時期は年明けになることがほぼ確実になった。また、十二月二十五日午後、ニュースネットの取材に対して、学生課は十六サークル連名の対話を求める「お願い」メールを受け取ったことを確認。さらに学生課総務掛長は、「サークルホームページの学生運営組織を(学生側に対して)提案することもありうる」と、踏み込んだ発言をした。これに対し、十六サークルのまとめ役は「学生課が本気なら、学生側でも、サーバー運営の受け皿づくりを急ぎたい」と意欲的だ。【十二月二十六日 神戸大NEWS NET=UNN】
現サークルホームページの廃止は年明けに持ち越し
現在の学生サークルのホームページ閉鎖の時期について、一週間前の十八日の取材で学生課は「すでに(新しいホームページの)用意はできた。いつでも″公式版″への入れ替えは可能」としていたが、この日の取材では再び「新しいホームページは現在校正中」と答えた。用意していた学生サークルのページに何らかの「手直し」をしていることも考えられる。二十六日が御用納めというタイムリミットも考えると、旧ページの閉鎖、新しいページの公開は年明けに持ち越すことがほぼ確実になった。
「学生運営組織」あくまで流動的な提案
一方、学生課の小林茂総務掛長は「学生課では技術的に対応しきれない部分があるので、できれば運営は学生に任せたい」「サークルのホームページを学生が自主運営するための形態や組織を作ってはどうかと、一月十日、十一日のリーダーストレーニングで提案することも検討している」と、この問題の解決に、新たな方法もあり得ることをかなり踏み込んで示した。ただ、先週「大学のHP上からサークルのHPへのリンク存続も検討している」と発言したことも含めて、「学生課総務掛だけで決めることはできない」、「具体的にまとまった提案ではないので今後どうなるかはわからない」とも話している。
また、新しいページへの移行は、とりあえずは公認団体のみで、震災特集や毎日のニュースを掲載しているニュースネット委員会(同好会、公認申請準備中)のホームページについては「どうするかは今後の課題」と話したにとどまった。
廃止予定の古いサーバーwww.kobe-u.ac.jpに残っているのは、「現在、学生活動のページだけになってしまった」と説明し、他部局より遅れているホームページ更新作業を早く終わらせるためにも、古いページをなるべく早く閉鎖したい意向は変わっていないという。「万一、新しいページの公開よりも古いサーバーの閉鎖の方が早ければ、(一時的に神戸大学ホームページから)学生サークルのページが姿を消すことになるので、新しいページができ次第公開したい」としている。
学生課、学生サークルともに対話の気運高まる
「どうしたら多くの人に納得してもらえる形でこの問題を解決することができるのかを模索している。建設的な意見を待っている」と、学生課の小林茂総務掛長は二十五日も繰り返し呼びかけた。これに対して、十六サークルのまとめ役の一人、ラクロス部ホームページ運営アドバイザーの高瀬進さんは、個人的な意見としながらも「学生課が、本気で学生のサーバー自主管理組織を提案するというのなら、学生側でも、サーバー運営の受け皿づくりを急ぎたい」と意欲的。ただ、「学生に運用させるというなら、インターネット本来の、自由な内容のホームページ作成を認めてほしい」という。
また、高瀬さんは「なぜ現在のホームページのサーバーwww.kobe-u.ac.jpの運用停止を急ぐのかがわからない。学生サークルとの調整は年度内にも決着がつくはず。この中にホームページを開設しているサークルに移転先も提示しないまま運用停止といわれても、とても関係する十のサークル団体を説得できない」と困惑している。「とにかく、現在、神戸大のホームページ上に開設、またはリンクしているすべてのサークル、これから開設しようとしているサークルのすべてが、スムーズに新しい枠組みに移行できることが条件。震災を経験した大学として、正確でいきいきした情報を発信することがいかに大切かは、みんなわかっているはずですよね」と話し、大学側、学生側双方の対話が始まろうとしていることに大いに期待している。
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