森喜朗首相の私的諮問機関「教育改革国民会議」の第三分科会は七月十九日、大学の入学年齢制限を十五歳以上とするなどを柱とした分科会報告の素案をまとめた。【7月19日 UNN】
素案は大学入学年齢を原則として義務教育終了段階の十五歳以上とする、大学入学時期を九月とする、国公立高校の二校に一校程度を中高一貫教育の六年制とするなどが含まれており、九月に首相に提出する中間報告に盛り込む。
大学入学年齢を原則十五歳に引き下げるのは、能力のある生徒に高等教育を受けさせることで諸分野で国を代表するトップリーダーを育成することが狙い。現在も数学と物理にかかわる学部では十七歳からの「飛び入学」が認められているが、実際に飛び入学を認めているのは国立では千葉大工学部、同大学理学部のみ。会議ではすべての大学、学部で中学卒業と同時に生徒を受け入れられるよう制度改正を求める方針。
大学の九月入学は、高校卒業後の半年間を介護体験など奉仕活動を行い、社会性を身につける期間として位置づけるもの。奉仕活動の義務化も想定している。
また、先進国は秋季入学が一般的で、少子化で国内の大学生が減少することから留学生を受け入れやすくし、大学の経営危機を防ぐという狙いもある。卒業は六月とする方針。さらに、大学院を研究者養成コースと職業専門コースに分けること、小中高校の教員は、大学院卒業生を中心に採用することも盛り込んだ。
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