全国の理工系の大学生を対象に京大の西村和雄教授が学力調査を行った結果、多くの学生が中学、高校レベルの数学が満足に解けないことがこのほどわかった。【8月12日 UNN】
調査は、西村和雄京大教授(複雑系経済学)と戸瀬信之慶大教授(数学)が昨年と今年春、全国十七国私立大の理系学部の一年生計約四千人を対象に行った。中一で習う小数の四則計算の正答率は、トップの国立大工学部で九一%、東日本の旧帝大の工学部では六七%、私大難関校の理工学部では八〇%、西日本の国立大理学部では五八%。同じく中学で習う連立一次方程式は、東日本の旧帝大工学部の一六%、私大一流校の理工学部の一五%が不正解という結果になった。
三角関数の基本が問われるものや、簡単な確率の文章題のような理系学生にとっては基礎的な問題も、先の私大理工学部や首都圏の国立大工学部で一四%、二四%、西日本の国立大理学部になると三五%、六六%が間違えた。ある地方の国立大では、「ルート四十九」の値を求める問題で二割以上が不正解だった。
全体の平均点では、入試で数学を選択しなかった学生が、選択した学生より一から二点低いようだった。両教授はこれまで私立文系、国立文系に同様の調査を実施しており、今回は三回目。
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