秋季近畿学生野球１部リーグ戦第一節第二試合が九月三日、南港中央野球場で行われ、神戸大が奈産大を６－５で下し、勝敗を一勝一敗のタイにした。勝負は第三戦に持ち越される。【9月3日　ＵＮＮ】

　曇り空の下、一時小雨もちらついたが、試合を中断するような程でもなく、終始一進一退の激しい試合が繰り広げられた。
　神戸大は第一戦で打ち込まれたエースの福田に代わり、深井を先発に起用するが、初回、一、二番打者に四死球を与えてしまう。しかし、後続を落ち着いて打ち取り無失点に抑える。その後、神戸大の反撃が始まった。二回裏、先頭打者の五番津守が中堅前二塁打を打つと、続く福本が犠打で三塁に送り、一死三塁の好機に。相手投手島の暴投で先取点を奪う。更に四回裏には、四番山口の左翼席に本塁打を放ち、点差を二点にひろげた。
　しかし、奈産大打線も黙ってはいなかった。五回表に四球でだした先頭打者が足を絡めて一点を返す。それでもその裏、二死満塁から投手の暴投で一点追加し、奈産大の流れを食い止めたように見えたが、続く六回、右翼手山口の失策もあり、四安打三点の猛攻を浴びる。その後七回にも一点を加えられ、５－３と逆転される。
　これで試合は決まったかに思われたが、七回途中からエース福田が登板。先日の雪辱をはらす残り２回三分の二を無安打三四球無失点に抑える好投。打線も七回裏に、二死三塁から五番津守が二塁手への強襲安打で一点を返し、勝負は九回の裏へ。先頭打者大橋が右翼前安打、二番高田が犠打で一死二塁にと好機を広げる。続く三番吉田の打球を三塁手が失策。はじかれた球は後ろの右翼手まで転がり、その隙に二塁走者が三塁を回り同点に。四番山口は敬遠され一死二塁。そして勝負を決めたのは五番津守。併殺打と思われたが、遊撃手池尻の一塁への送球がそれ暴投。その隙に二塁走者が本塁に帰ってきてさよなら勝ちとなった。
　試合後、山口章太主将（工・三年）は、「初回に走者が出た後、落ち着いて対処できたのが良かった。いろいろとミスもあったが、今はこのムードを保ち続けて第三戦に向かっていきたい」と、喜びを隠しきれなかった。（金子孝行　記者）
●秋季近畿学生野球１部リーグ戦第１節第２日（9月3日・南港中央野球場）

　奈産大　０００　０１３　１００＝５
　神戸大　０１０　１１０　１０２＝６
（神戸大１勝１敗）
【奈産大】●島、雪岡、中村、西村－得居、飯田
【神戸大】深井、○福田－達