「六甲祭2000」は十一月十二日に幕を閉じた。強風が吹き、やや肌寒かったが、今年も客の足入りは上々。六甲祭実行委員会の中西政志さん(文・三年)は「急に設定を変更するなどのアクシデントがあったが、無事終わってよかった」とほっとした様子だ。【11月12日 神戸大NEWS NET=UNN】
ミス六甲祭アイドルコンテスト
ミス六甲祭アイドルコンテストが十二日午前十一時からメインステージで行われた。今年は学内だけでなく、卒業生や他大学生など一般公募からのエントリーも。審査員にはジャンプ酒井さん、竹内義和さん、板井昭浩さんを迎え、ステージ前には多くの男性でにぎわった。
「恋人に浮気がばれたら」などのシチュエーションへの対応を見るという審査内容。中には迫真の演技もあり、笑いや拍手がたえなかった。
グランプリを受賞したのは土井ひとみさん。十八歳、山口県立防府高校の三年生だ。清純派のイメージが受け、みごとミス六甲祭に選ばれた。土井さんは「まさか自分が選ばれるとは。遠くから神戸に来て、よかったです。楽しかった」と話した。
屋内企画 「震災聞き語り調査会」? 屋内企画では、第一学舎、第二学舎、第三学舎に三十一の展示や催しが行われた。
第一学舎三一五教室では都市安全研究センター・室崎研究室、工学部塩崎教授による「震災聞き語り調査会」の調査結果が、パネル形式で展示された。
同会では一九九八年から、阪神戸大震災で被災し亡くなった人の遺族や関係者に聞いてまわり、犠牲者の記録をつけている。犠牲者がなぜ亡くなったかを把握し、後世に教訓を残す。
今回は、神戸大生の犠牲者に聞き語り内容を展示。調査時に録音した生の声を聞くことのできるMDコーナーも設けられた。訪れた人はじっくりと、神妙な顔つきでパネルを眺めていた。他大学生の二十歳の女性は「震災から時が経っているせいか、穏やかに読めた。学園祭で震災についてとりあげることは、考えるきっかけとなってよいと思う」と話した。
園遊会 「パワー全開!!体育会」
園遊会のメインイベント「パワー全開!!体育会」は十二日午後二時三十分から園遊会ステージで行われた。
「白タイツの王子様編~ヌードファイト」は体育会の男子部・二十九チームが出場。ほぼ全員が裸で登場し、例年以上の盛り上がりをみせた。
ゲームをパンツ一丁で行なうなど、サブタイトルの「ヌードファイト」のとおり。腕相撲やわんこごはんの早食いで競い、優勝を手にしたのは漕艇部の「ノーパンシャブシャ部」。「これで(漕艇部を)引退できます。ありがとうございました」と言い、胴上げされた。
客席は自分のクラブを応援する人や、その異様な盛り上がりにひかれた一般の人であふれ、出場者の強烈な一芸一芸に歓声、奇声をあげていた。
二回戦で敗退したワンゲル部の福田公則さん(経済・一年)は「周りのテンションに飲み込まれそうになった」といいながらも満足した様子だった。
六甲祭、最高潮に プロコンライブ
十一月十二日の午後四時から、六甲祭の目玉イベント、「cool drive makers」によるライブが六甲台グラウンドメインステージで行われ、六甲祭最大の盛り上がりを見せた。
午後三時三十分。日中は天気もよく、暖かかったにもかかわらず、雲が増え、風が吹き出し、少し肌寒くなった。しかし、六甲台グラウンドメインステージ前には、四時から始まるライブを見ようと、たくさんの人が集まってきた。コートやマフラーを身につけた人が目立つ。女の人の髪の毛は風になびき、時折砂ぼこりが起こった。
午後四時。メンバー登場。観客は寒さにかかわらず、盛り上がりを見せた。リズムに体を合わせて落ち着いて踊る人もいれば、手を振り上げて踊る人も。観客全員がステージに注目し、音楽に酔いしれた。メンバーの「寒さを吹き飛ばすように盛り上げるつもりですので、皆さん楽しんでいってください」という言葉どおり、途中で上着を脱ぐ人も。激しい曲から、落ち着いた曲まで、いろいろな曲が演奏された。ステージは、スピーカー、アンプなど、プロ使用のものが使われており、風の音がスピーカーから聞こえてくることも。屋外のプロコンサートならではの趣があった。
ライブが終わり、日が沈んだ中、観客は興奮冷めやらぬ様子で、ゆっくりと会場を後にした。観客からは、「最高!!」、「やっぱ学園祭はこうでなくっちゃ」、「cool drive makersのファンになりそう」などの声が聞かれた。六甲祭の目玉イベントであるという言葉どおり、そこにいる誰もが満足感に浸っていた。
はちの巣公演「赤鬼」 巧みな役代わりに感動
神戸大はちの巣座の第八十七回公演「赤鬼」が六甲台講堂では行われた。
六甲祭の出し物として行われたこの公演、初回公演は午前十一時半開演で、客入りはまずまず。
話の舞台は海の向こうに世界はないと信じる閉鎖的な漁村。その中でよそ者として村八分にされる女と、海の向こうからきた異国人である「赤鬼」それぞれが、決して村に認めてもらえない悲劇を描いたこの作品。ラストシーンではどうしようもなくやるせない雰囲気が会場を覆った。
今回の見所は、なんといっても一人の役者が舞台上で何人もの役を立ち代り演技するところ。演出家の小豆梓さん(工・一年)も「どうすれば見ている人に分かりやすく、かつ自然に役を代えれるかが一番苦労した」と話した。
過激な裏話に大興奮 サイキックミーティング
十一月十二日の午後一時から、六甲台講堂でサイキックミーティングが行われた。
ゲストはラジオでもおなじみの北野誠さん、竹内義和さん、板井昭浩さんの三人。今回から開始時間が夕方から昼に変わりスタッフは客足を心配していた。しかし、開場は観客で埋め尽くされ、立ち見でも入りきれないほどの客が訪れ、スタッフ一同はほっとした表情だった。
トーク内容は芸能界の裏話。序盤から笑いと拍手が上がっていた。後半は観客からの質問タイム。そのときに使われていた観客のマイクが不調で、音が聞き取りにくいというアクシデント。しかし、そんなトラブルも忘れるくらいの盛り上がりで開場からは絶えず笑いがこぼれていた。
また、今回のトークショーについて、毛利さんは「例年どおり準備も順調にいって良かった。神戸大生にあまり知られてないのでもっと知って欲しい」と話す。
観客は「とてもおもしろかった」と満足そうな人がほとんどだったが、中には「少し物足りなかった」という厳しい意見や「アイドルの暴露話はちょっとショックだった」と過激なトークにショッキングだったという声もあった。
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