能楽部の自演会が十二月十七日、午後十二時から、藤井観謳会舞台で行われた。現役の部員に混じってОBも舞台に立ち、荘厳な雰囲気に包まれた。【12月17日 神戸大学NEWS NET=UNN】
一年の中で最も重点を置いているこの自演会。今日は四つの演目が披露された。 最後の演目は「千手」。時代は平家滅亡後の鎌倉。お上から出家を許されなかった将平重衡をなぐさめる千手。この千手の女らしさ、優しさを表した謡(うた)だ。
役を分担して一曲を謡う素謡(すうたい)、曲の主要部分を地謡(はやしなしの謡)で舞う仕舞(しまい)が二つ続く。能の独特な抑揚が響き、緊張感を残したまま、自演会は締めくくられた。
神戸大能楽部は旧商科高等学校の「風韻会」が前身で、伝統あるクラブだ。一年に一度の自演会はОBも混じって舞台に立つ。
能の無駄のない動きに「確立された様式美を感じる」という同部幹事長の石井裕子さん(文・三年)。派手さはないが、それぞれの演目で、能の魅力は存分に表現されていた。
《訂正》記事中に「旧商科高等学校」とあるのは正しくは「旧三商大」の、「封韻会」は「風韻会」の間違いでした。お詫びして訂正します。《2000年12月18日午後1時30分 入力》?
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。