一月二十四日の午後十二時三十分から、国文の休憩室で落語研究会による「新春寄席」が行われ、会場は大きな笑いに包まれた。【1月24日 神戸大NEWS NET=UNN】
落研恒例の「新春寄席」。二十一世紀初の寄席だ。この日で三日目を迎える。
二限終了と同時に、客寄せの太鼓の音が鳴り響き、落研部員が着物姿で客寄せを開始した。会場には続々と人が集まり、狭い会場ながらも約三十五人の観客が集まった。
この日の番組は二本。可愛家あぷるさん(経済・一年)による小咄「天狗さし」。甲家進棒さん(経営・二年)による「天災」。進棒さんは落研の新会長だ。
「天狗さし」は、カラス天狗のすき焼き屋で一儲けしようと、、京都の鞍馬山に天狗を取りに行くが、勘違いして奥の院の和尚を捕まえてしまうという小咄。テンポよく、抑揚のある話し方で観客を咄に引き込み、観客はとめどなく繰り返される「オチ」のところでどっと笑った。
「天災」は、短気な男がある心学者のところを訪れ、諭されたかに見えたが、全然意味を取り違えているという咄。短気な男と心理学者の違いを話し方、声でうまく表現し、舞台に二人、三人と人間がいるようであった。観客はひっきりなしに大笑いし、舞台に座る進棒さんから目を離すことはなかった。「落語」の名のとおり、観客をうまく落とした。
寄席終了後「舞台の上は緊張で舞い上がる。けど楽しかった」とあぷるさんはやや興奮気味。進棒さんは「後半ばてたのが残念。膝に力が入らなかった」と少し残念気味。感が対照的な二人ではあるが、観客は初笑いを体験できたのか、満足げに会場を後にした。
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