奈良県立医大病院で脳死と判定された二十代男性から提供された心臓や肺などの移植手術が、三月十九日夜から関西地方の五病院であり、二十日昼までにすべて終わった。腎臓の移植手術を担当した神戸大医学部付属病院では、初の脳死移植となった。【3月20日 神戸大学NEWS NET=UNN】
奈良県立医大病院(橿原市)で脳死と判定された二十代男性から提供された臓器が十九日夜、関西の五つの移植施設へ搬送され、臓器移植法に基づく十三例目の脳死移植が実施された。
左右の肺は阪大病院の原発性肺高血圧症の三十代の男性、腎臓は神戸大病院と大医大病院の患者への移植された。肝臓は京都大学病院で胆道閉鎖症の十代女性に移植された。また心臓は国立循環器病センター(吹田市)で拡張型心筋症の大阪府の三十代男性への移植された。九大の患者に検討されたすい臓と腎臓の同時移植は医学的理由で断念された。
神戸大付属病院で移植を受けた患者は二十代の女性で、慢性腎不全で透析治療を続けていた。
神戸新聞によると、同病院にはこの日午前七時に移植ネットから通知があり、手術の準備を開始。同日午後十時十五分、夜間の救急出入り口からジュラルミンのケースを抱えた移植コーディネーターが入り、同十一時三分、手術が始まったという。
【編注】神戸新聞によると、兵庫県内の脳死移植は一昨年に続き、二例目。腎臓移植は心停止後の移植が可能で、心臓や肺などのように実施施設が限定されていないため、移植ネットに登録された病院で実施できる。兵庫県内では同病院のほか、県立西宮病院、兵庫医大病院が登録。一昨年六月に行われた前回の腎臓移植は県立西宮病院で実施された。
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