二部学生の主張を代弁 「働き学ぶ学生シンポ」

 第二回「働き学ぶ学生のシンポジウム」が四月二十九日に大阪国際会議場で行なわれ、二部学生ら約百三十人が訪れた。昼夜開講制による授業料値上げに、学生の関心が集まった。【4月29日 UNN】

 主催の関西二部学生ネットワークは、働きながら学ぶ二部学生の主張を代弁しようと、昨年の十一月に設立された。同団体代表の上村香樹さん(大経大・四年)は「本当の意味での勤労学生が減少し、夜間大学が減少している。しかし、働きながら学べる夜間主の必要性もアピールし、後退を防いでいきたい。また、社会で働く学生という二部学生の立場から社会を見ていきたい」と昼夜開講制や単位互換における大学教育のあり方を模索している。

 今回のシンポジウムには、神戸大、同大、立命、関大を始めとする十七の大学が参加した。最近の夜間大学について、「昼間主にもれたから夜間主に来た」という学生が増加し、これを受けた大学側も不況の影響なども受け、学生の生活スタイルに合わせて昼夜開講制を導入。夜間主の授業料を昼間主と一律にする対策をとり、授業料を自分で負担している夜間学生の経済的な問題となっている。

 夜間主を主体としている奈良県大学長の神木哲男さんは、「二十一世紀の大学教育について」大学の役割を講演。大学のあり方について、大学と社会がどう接点を持っていくかなど、生涯教育を「退職した人が生涯教育を受けるというイメージだが、これからは勉強したいときに勉強できる場、必要に応じて勉強する場であっていくことが重要」と話した。そのためにも、仕事の後に授業を受けることができ、学費も比較的安い夜間大学の必要性を話した。

 学生からの質疑応答では「夜間主の学生は、昼間主の学生より勉学動機がはっきりしている者が多いと思う。働きながらでも勉強したいという思いが強く、学費の安い夜間主に来ている。そのことを考慮して、大学の整備を見直していくことは不可能か」という意見が聞かれた。奥村善一さん(立命・法・五年)は「大学の財政状況と学生の意見をうまく組みあわせていく方法はないものか」と前向きな姿勢を示した。

 参加した大阪電通大の学生は「自分で学費を払っている。学費が安いからここに来たのに、昼夜開講制に伴って、学費が上がれば大学を辞めなくてはならない」と深刻そうに話した。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

月別アーカイブ

サークル・部活総覧

  1. 神戸大のサークル・部活のツイッター・アカウントを探せるぞっ!クリックすると、『神大PORT…
  2.  神戸大学の文化系のサークル・部活(順不同)をジャンル別にリストアップしました。情報は随…
  3. 神戸大学のスポーツ系のサークル・部活(順不同)をジャンル別にリストアップしました。情報は随…
  4. 神戸大学の医学部のサークル・部活(順不同)をジャンル別にリストアップしました。情報は随時更…
ページ上部へ戻る