震災から7年、悲しみいまだ消えず  慰霊碑前で献花

 阪神・淡路大震災から丸7年を迎えた1月17日、六甲台キャンパスの震災犠牲者慰霊碑前で献花が行われ、遺族・教職員あわせて約60人が、犠牲者の冥福を祈った。【1月17日 神戸大学NEWS NET=UNN】?

Photo 神戸大では学生、教職員あわせて44人が亡くなった。「悲しみはどんどん深くなっていく」と話すのは故・競基弘(当時工・院・1年)さんの両親。約20人の遺族が献花に訪れたが、毎年ここに訪れるという人たちばかりだ。遺族同士の交流も盛んで「悲しみを分け合える」と慰霊碑前は会話であふれた。
 息子の純さんを亡くした工藤延子さんは「息子を思いだすきっかけがほしい」と追悼のつどいのスタッフとして毎年神戸に訪れている。
 7年たっても我が子、友人を失った悲しみは消えることはない。

 神戸港から追悼の汽笛が鳴り響く正午、教職員約40人が集まり1分間の黙とうが捧げられた。その後、野上学長を先頭に教職員、遺族が一人づつ花を手向け、それぞれ犠牲者を悼んだ。

●遺族、それぞれの思い
◇高見秀樹さん(当時の応援団長)の母、初子さん

「(震災から7年が経ったが)あの日から月日は経ってないようです。神戸にも行きたいような行きたくないような。それでも、1月17日になると、自然と神戸に足が向きます。ただ、この日(1・17)以外に、観光などで神戸に来る気にはなれません。神戸は特別な地ですから」と、涙をこらえながら話した。

◇加藤貴光さん(当時・法・2年)の友達の母親・松本久子さん。加藤さんの母親・律子さんとともに訪れた。

 娘が加藤さんの親友という初子さんは、震災直後、娘から『加藤くんが死んだ』と、悲鳴のような電話を聞いたという。後に、加藤さんが母に送った『親愛なる母上様』という手紙を新聞で見た初子さんは、律子さんに連絡をとり交流が始まった。「あれから、ほぼ365日連絡を取りあう日々が7年間続いている。不思議な縁です」

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