今後の対応検討する 神東社の解剖補助で

 兵庫県の監察医が行政解剖の際に葬儀業者に作業を手伝わせたことについて、神戸大医学部は関係した教官2人を3月1日に口頭注意し、今後の対応を現在対応している。【3月4日 神戸大学NEWS NET=UNN】?

 監察医制度は東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5つの都市に敷かれており、都府県知事が監察医を依託する。神戸では神戸大の教官3名のほか県職員や、近隣の地域から法医学の医師ら合わせて11人が監察医になっており、死因不明の遺体の行政解剖などを行う。
 神戸では神戸大医学部を監察医務室としており、神戸で行政解剖を行う際は医学部に搬送されるが、搬送などを請け負う神戸市内の葬儀会社「神東社」が解剖の作業を手伝うことがあった。神戸大医学部は2月28日の毎日新聞の取材を受けて調査を行い、教官2人が関係していたことが判明。「違法ではないが、資格を持っていない人に手伝わせるのは不適切」として教官らに口頭注意した。
 3月4日現在、医学部では「これ以上の措置については今後検討するつもり」としている。

●兵庫県県民生活部健康福祉局医療・太田稔明課長の話
 「監察医制度は地域の公衆衛生や安全、個人の権利を守るために必要なもの。法上では監察医以外の解剖への立ち会いは禁止されていないが、今回は関係者が葬儀業者だったことが倫理的な問題となっている。実際の監察医の現場では労力・予算の不足などが深刻だが、もう少し透明性のある体制を目指す」

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