神戸大の讃岐田訓教授(水圏環境科学)が、神戸空港の埋め立てによって、大阪湾の水質が悪化しているとする調査をまとめ、3月14日から岡山大で始まる日本環境学会で発表する。【3月14日 UNN】
昨年8月、空港の埋立地をはさんで、神戸市垂水区沖から淀川河口付近までの10地点で海水を採取。海底付近の溶存酸素量(DO)を比較すると、空港の西側の4地点は約8ppmだったが、空港よりも奥の湾では3.35ppmに下がり、さらに奥では2ppmに満たない貧酸素状態だった。
海面近くでは植物プランクトンが多く発生し、富栄養化が進んでいるため、透明度も、空港を境に湾の奥は半分以下。 大阪湾の水質は一般に奥に行くほど悪くなるとされている。讃岐田教授は空港によって明石海峡からの潮流が阻まれ、海底に酸素が送られなくなるなど、一層の悪化を招いているとみている。同教授は魚介類が住めなくなる恐れがあるとして、神戸市に工事中止を申し入れている。
神戸市が同市沖で続けている水質調査でも、一昨年と昨年は海底付近のDOが低下する傾向が見られたが、気温が高かったせいではないかとしている。
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