奈産大を振り切る 近畿学生野球

 近畿学生野球春季リーグ第5節第1戦が5月16日、南港中央野球場で行なわれた。昨秋王者の奈産大と対戦した神戸大は九回に3点を奪われ、1点差に迫られるも6-5で勝利を収めた。【5月16日 UNN】

 神戸大は奈産大先発・島の立ち上がりを攻めたてる。初回、2つの四球などで作った二死一、三塁のチャンスから5番田端が中越二塁打を放ち、幸先よく2点を先制。
 その後も打線がつながり、三回にも2点を追加した神戸大は六回で島をKO。直後の七回には奈産大が投入した西村・大島の両投手を攻め、さらに2点を追加した。
 また、神戸大先発の平山は打線の援護に応え、八回まで強打の奈産大を2点に抑え込んだ。しかし、九回、ついに奈産大打線に捕まる。一死一塁から3連続長打を浴び、一挙に3点を奪われてしまう。しかし、平山は落ち着いていた。後続をしっかり打ち取り、6-5で神戸大が勝利。粘る奈産大を振り切った。

 「奈産大からの勝ちはやっぱり格別」。試合後、完投勝利を収めた平山はそう言って、相好を崩した。自身いわく「八回までは今季最高のピッチング」。それでも最終回は「さすがにあせった」。しかし、チームメイトに「他に替えるやつがいない」と言われ、奮起したのだという。
 3点を奪われた後は、次打者を左飛、最後の打者を三振に切って取り、今季5勝目を昨秋王者から完投で挙げた。木口主将も「八回までをしっかり抑えてくれてたんで、心配はしていませんでした」と全幅の信頼をおいている様子。
 今日の勝利で優勝の可能性が、わずかながら残されている神戸大。残りは雨天順延された試合も含めて、3試合だ。「変に気負いをせず、平常心で臨むだけです」。木口主将はしっかりとした口調で話した。

●近畿学生野球春季リーグ第5節(5月16日・南港中央野球場)

神戸大 202 000 200=6(1勝)
奈産大 100 010 003=5(1敗)
【神戸大】○平山-和田
【奈産大】●島、西村、大島、北口-山下、飯田

大教大 020 030 13=9(1勝1敗)
阪 大 000 010 00=1(1勝1敗)
(規定により八回コールド)
【大教大】○伊藤大-井田
【阪 大】●和田-今村

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