演劇部自由劇場の公演「Believe」が6月23日から25日まで、六甲台講堂で上演された。織田信長などが登場する歴史物にギャグを織り交ぜつつ演じ、3日間で314人の観客を楽しませた。【6月25日 神戸大学NEWS NET=UNN】
劇は荘厳な鐘の音でスタートした。徐々に明るくなる照明が照らし出したのは5人の役者たちだった。今回の公演のうたい文句は「三万人の登場人物を役者五人が演じきる」。5人の役者は人間のほかにも動物や地形などに姿を変え、表現に工夫を凝らした。
物語の舞台は戦国時代。天下統一を間近にした織田信長は、雷が落ちたやぐらから、過去から未来に渡る歴史が記された「チャート式日本史」を発見する。自らに迫る運命を知る信長だが、未来を知ることで羽柴秀吉、明智光秀ら群雄たちも天下を狙い動き出す。
妻・お濃の死、家臣・秀吉の裏切りなど、次第に孤立していく信長。最後は敵に追いつめられ、絶体絶命の危機を迎えるが、瞬間、雷鳴がとどろき信長の姿は消えてしまう。
信長消失の謎はエピローグで解明される仕組み。ラストシーンでは信長の墓から彼自身の手による手紙が発見され、過去にタイムスリップされたことが明かされ、幕を閉じた。
ところどころで折り込まれた関西弁でのボケ・ツッコミや、役者の立ち回りによる一瞬の場面転換など、観客を飽きさせない工夫も満載。観に来ていた太田絵美さん(法・3年)は「落ちは分かりにくかったけど、ギャグとかがおもしろかった」と楽しんだ様子だった。
「公演期間中、スタッフのテンションはずっとMAXでした。(公演は)成功したと思う」と演出の久保聡介さん(経営・2年)。「でも、短期集中型だから、公演が終わっちゃえば気が抜けちゃうんですけどね」と笑顔を見せた。
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