学生が主体となって、芸術と社会をいかにつなぐかを考える「関西学生アートマネジメント会議」が6月29日、大阪ビジネスパーク(ОBP)のツイン21ビルで開催された。関西では初の試み。【6月30日 神戸大学NEWS NET=UNN】
今回の会議を運営したのは、関西の約10大学で構成するОBPアーツプロジェクト学生事務局。個別に展開しがちだった学生たちの芸術活動のまとめ役を目指し、今年4月に設けられた。「個人の性格がぶつかると新しいものができる。それがおもしろい」と事務局長の源河徹也さん。
会議は2部構成で、第1部で行われたのはコンサートや美術展などの芸術イベントへの参加や文化施設の調査の事例報告。神戸大、京大、大芸大、大教大、京都橘女大の5大学の学生が各々関わった事例を報告しあった。
神戸大からは神大アートマネジメント研究会の畔柳千尋さん(総合人間科学研究科・M1)が「公共ホールにおける市民参加状況」の調査結果を発表した。「(自分の)出身地(愛知県)の公共ホールがあまり使われてなかった」ことに問題意識を持ち、兵庫県内の公共文化ホールの実地調査を開始。市民がホールで芸術活動をしたり、企画・運営に参加するような市民参加の必要性を訴えた。
続く第2部では来場者が第1部での発表に沿って質問し、ディスカッションを展開した。客席からは「(あなたが考える)アートとは何か」といった質問も飛び出し、発表者たちも「生きていることの意味を実感させてくれるもの」などと独自の意見を披露した。
「アートマネジメントは芸術の作り手と受け手をつなぎ、また、芸術と社会をつなぐ役割をになうこと」と会議の司会を務めた近藤のぞみさん(総合人間科学研究科・M1)。「(芸術は)表現する人と受け手、両方の権利を保証するのが大切」だという。
当日、会場に訪れた来場者数は約60人。新聞を見て来たという粟田祐作さん(大芸大・1年)は「まわりの人を見て、表現の技術は持ってるけど見せ方を知らないなと思っていた。今日はいい刺激になった」と満足げだった。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。