文科省は8月19日、大学同士を競わせて教育力の向上をはかるため、来年度から、全国の国公私立の大学・短大で特に教育に力を入れている大学を選定し、重点的に助成する方針を決めた。【8月22日 UNN】?
これは「特色ある大学教育支援プログラム」と名付けられ、研究分野で優秀な大学を選ぶ21世紀COEプログラム(いわゆる「トップ30」)のいわば「教育版」。
短大も対象となり、選ばれた大学名は親や受験生にも公表される。来年度予算の概算要求に事業費を盛り込む。
対象となるのは、専門教育のカリキュラムが充実している、語学・情報教育が充実している、教養教育に特に力を入れた取り組みを行なっている、学生の満足度が高いなど、教育の質の改善、向上に取り組んでいると認められた大学。
トップ30(21世紀COEプログラム)と同じように公募制とし、大学全体のほか、学部・学科の単位でも応募できるようにする。有識者らで選定委員会をつくって審査し、各教育の項目で優れた大学を計100大学程度選ぶ。選ばれた大学には、私学助成金や国立学校の特別会計などから重点的に助成金を配分する予定。
選ばれた大学や学部の教育内容を公表するとともに事例集を作成。受験生や学生、父母らに、「教育に力を入れている大学」として知らせていく方針。さらに、選ばれた大学同士のパネルディスカッションやフォーラムを開き、大学間で教育の改善もしていく。
文科省は昨年6月、大学間の競争を促す「大学の構造改革の方針」を打ち出し、その手始めに世界最高水準の研究教育拠点をめざす大学を選んで予算を重点配分する「21世紀COEプログラム」を今年度から始めた。しかし対象となる分野は理系が多い上、大学院博士課程レベルに限られたため、大学関係者からは、教育に力を入れている大学も評価してほしい、という声が出ていた。
同省は、「21世紀COEプログラム」も、来年度の概算要求で予算を364億円に倍増する方針。?
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