神戸大の演劇部員が参加する演劇ユニット3DAリアルの公演「ペラナカン」が9月20日から23日まで、六甲台講堂で行われている。初日は約30人の観客が臨場感のある舞台を楽しんだ。【9月20日 神戸大学NEWS NET=UNN】
「ペラナカン」とは、マレー語で、華僑の男性とマレー人女性との間に生まれた混血児のことを指す差別的な言葉である。ストーリーは「ペラナカン」に生まれた主人公リャオと移民のラグが出会って、国籍や生い立ちの違いを超えて絆を深めていくといったものだった。脚本を担当していた関学劇団「Something」OBの川西陽一郎さん(関学・4年)は「混沌と欺瞞の中で作り上げられた人と人との出会い、絆をテーマに描きたかった」という。
今回、複数の大学の劇団員が集まってひとつの作品を作り出すこととなったきっかけは、脚本・演出担当の川西さんと、今回の主役リャオ役を務めた神戸大「自由劇場」のしのだ素秋さん(法・4年)が昨年12月、川西さんの劇団の公演後に2人で会った時だった。
4月にはメンバーをそろえ顔見せをし、8月の2週目ごろから練習を始めたという。それぞれ自分の大学の劇団に所属しているため、全員が集まって練習することが難しく、また台本がなかなか書きあがらず、やっと完成したのが本番の2週間前。そのため練習時間が少なく「本番前ギリギリまで練習を重ねた」としのださんは振り返る。
今回の公演では講堂のステージ上に客席と舞台を作り、見せ方にもこだわった。移民のサラ役を努めた神戸大「自由劇場」楠瀬泉さん(文・4年)は、「(観客と)目線を同じにすることで、私たちの空気が観客に伝わり、観客と私たちの一体感を大切にすることができる」と語った。
20日の初日公演後3人は、「まだまだ練習不足なところがあるので、千秋楽の23日までに日々向上していけるように頑張りたい」と、改善点を意識しながらも意欲たっぷりな様子。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。