文部科学省が全国99の国立大に策定を求めていた「情報セキュリティーポリシー」の整備が、現在までの2年余りで約2割にとどまっていることが、7月27日に分かった。【7月28日 UNN】
大学教育機関のネットワークセキュリティーの甘さが指摘される中、文科省は2001年6月に、「情報セキュリティーポリシー」(サイバー攻撃から情報・データ、システムを防御する基本方針)の整備を国立大などに求める文書を出していた。セキュリティーポリシーは組織内の情報セキュリティー対策の基本方針や手法を示すもの。セキュリティーのぜい弱性を洗い出し、意識の向上にもつながるとされる。
同省のセキュリティーポリシー概要などを示して策定を促したが、整備されたのは2001年度に5大学、2002年度に11大学、2003年に6大学と、2年間での合計は22大学で約22%。文科省は大学の特殊性を考慮したうえで、着実に取り組みたいとしている。
昨年度、国立大が受けた不正アクセスなどの攻撃は、文科省に届けられただけで609件にのぼる。多くがウイルス感染だが、神戸大のサーバーが不正侵入を受けて、米航空宇宙局NASAのサーバーなどを攻撃するように仕組まれたプログラムを大学サーバーに仕掛けられるという悪質な例も起こっている。
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