文科省は法科大学院(いわゆる「ロースクール」)が来春から開設されることに伴い、奨学金や私立の大学院への助成といった財政支援をする方針を打ち出した。【8月21日 UNN】
この方針は学生の負担を抑え、法曹養成を順調に滑り出す様に促すのが狙いだ。現在、国公私大の72校(入学定員計5950人)が学生受け入れに向けた審査を受けている。少人数で対話を重視した教育に力を入れているロースクールからはコストの負担が大きくなる為に財政面での援助を求める声が目立っていた。
そこで文科省は3本柱の支援策をまとめた。ひとつは、日本育英会(来年4月より日本学生支援機構)の奨学金上限額の引き上げであり、大学院の学生に対する有利子の奨学金は月額13万円が上限だが、法科大学院の学生には4万円から7万円の増額を認め、最大20万円が借りられるようにし、学生の8割は奨学金を受けられるよう、無利子貸与分と合わせて85億円の事業費を見込む。
また、私立の大学院に対する国の補助金(私学助成金)として50億円を見込んでいる。私立大の多くは年間授業料を150万~200万円程度に見積もっているが、同省は国立の法科大学院の授業料を78万円ほどに設定するように検討していることから、格差を30万円程度にまで縮めるため、各大学院の規模に応じた助成額を設定する。
さらに、国公私立を通じて、特色ある教育を実践する大学院のプロジェクトを選抜し、重点的に補助金を配分する事業に78億円を要求する。
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