秘境への挑戦を激励 学術登山隊の壮行会

 神戸大東チベット学術登山隊の壮行会が9月20日、滝川記念学術交流会館で行われ、山岳会OBなど約60人が参加した。野上智行学長も出席し、隊員に祝辞を述べた。【9月20日 神戸大学NEWS NET=UNN】

Photo 登山隊は10月末に、世界最後の秘境といわれる東チベットのルオニイ山(6610メートル)登頂を目指している。
 壮行会は、円満字正和・実行委員長(山岳部OB)の挨拶で始まった。続いて行われた登山隊挨拶で、総隊長の平井一正・工学部名誉教授は「カンリガルポ山群(ルオニイ山を主峰とする山群)は中国とインドの国境にまたがり、外国人の立ち入りが長い間禁じられてきました。私たちは、まさに秘境に足を踏み入れようとしています」と述べた。野上学長も隊員にむけた祝辞の中で、「大変誇りに思っております。すばらしい報告をお受けすることを期待しております」と激励した。

 厳しいトレーニングをこなしてきた隊員たちも壮行会では、終始リラックスした様子で、駆けつけた山岳部OBらと歓談した。ルオニイ山登頂に向けてのトレーニングの基本は、山に親しむことから始まる。夏季に北アルプスの雪渓を歩いたり、富士山頂でテントを張って生活したりと、山に慣れ親しむトレーニングを積んできた。 神戸大の学術登山は、今までにも大きな業績を残している。特に南アメリカ大陸の未登峰登山は、海外からも高い評価を受けている。平井隊長は、1976年のカラコルム遠征をはじめ、多くの学術登山を実現している。
 ルオニイ登山決定の昨年秋から、登山隊は資金集めに奔走してきた。企業、日本山岳会、同窓会などから、約1100万円の寄付金を集めることに成功した。「運営面も含め、これほどしっかりした対策をできる原動力は、やはり山に対する熱意でしょう」と野上学長は評価する。
 唯一の学生隊員となった尾崎竜平さん(文・3年)は「怖いという気持ちよりも、ワクワクという気持ちのほうが大きい。登山をしていると、自分の可能性が限りなく広がっていく感じがする。今は充実しています」とルオニイ登頂に向けて意気込みを語った。尾崎さんを含む隊員9名は10月2日、中国の成都に向けて発つ予定。

《訂正》本文中で学術登山隊が登頂に挑戦するのは「ルニオイ山」となっていますが、正しくは「ルオニイ山」でした。また唯一の学生隊員の名前が「尾崎龍平さん」となっていますが、正しくは「尾崎竜平さん」でした。お詫びして訂正いたします。(10月3日午前1時00分 編集部入力)

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