応援団OBらが劇に挑戦 企画劇団「チームだめこうべ」

 応援団員や落語研究会部員の元部員と自由劇場がコラボレーションした企画劇団「チームだめこうべ」による旗揚げ解散公演「しゃれこうべ~鈴木祐介スペシャル~」が9月26日から28日まで、六甲台講堂で上演された。3日間で243人が訪れた。【9月28日 神戸大学NEWS NET=UNN】

Photo 「ここに俺の大切な場所がある。夜景がやけぇに綺麗だぜ」。
 主演の鈴木祐介さん(発達・4年)の叫び声で最後の幕が降りた「しゃれこうべ」。企画の始まりは、演出のしのだ素秋さん(神戸大OB)との何気ない会話だった。
 鈴木さんは元応援団員。昨年までで引退していたところ、以前から知り合いだった自由劇場OBのしのださんに演劇の話を持ちかけられた。二つ返事で快諾し、企画がスタート。7月頃からメンバーを探し始め、元落語研究会員や自由劇場のOB・現役部員らが集結した。役者に3年生以上の「神戸のベテラン大学生」が揃うなか、決まったテーマは「神戸の街が好きなんや」。

 就職も決まり、無事に卒業も見えてきた大学4年の平穏な日々。そこに登場したのは、風貌も怪し気な2組の「かいぞく」たち。旅に出ることを誘う「海賊」と、神戸に残るようにそそのかす「貝族」。あと半年で大学を出る主人公は、岐路に立つ。
 愛すべきは神戸の街。4年以上を過ごした気安き下宿。そして、飽きることなく眺め続けた煌(きら)めく夜景の灯りたち。
 惜別の念はなお積もりつつ、主人公は旅に出る。忘れがたき神戸の港、一層輝く街の灯りを背に受けて――。

 舞台は大学の愛唱歌「神大小唄」の演舞も取り入れた一風変わった仕上がり。ギャグシーンのオンパレードに、観客席からは笑いが絶えなかった。
 「最高だね。もう一回やりたくなる」。舞台を終えた鈴木さんは晴れやかそのもの。しかし、練習中は何度も挫折を経験した。
 「もともとが演劇初心者。分からんことだらけ」。感情の込め方やセリフの使い分けで苦労し、しのださんら演劇経験者に何度もアドバイスを受けた。通常の練習量では足りず、午前10時から午後10時までの練習が続いたときもあった。
 それでも、「台本が台本だけに、楽しかったですよ」と鈴木さん。現実の自分たちの姿を仮託したストーリーに惚れ込んだ。胸いっぱいの思いを込めて叫んだ最後の決めゼリフの後には、舞台上で思わず涙を光らせた。
 「こんな舞台を作ってくれて、(スタッフや観客など)みんなに本当に感謝してる」と鈴木さん。一方のしのださんは、「やってる方は好きにやった。楽しかったな」と笑顔で応えた。


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