神戸大学ルオニイ学術登山隊は10月2日午後0時50分、東チベットのルオニイ峰登頂を目指し、関西国際空港より中国成都に向け出発した。【10月2日 神戸大学NEWS NET=UNN】
学術登山隊の搭乗便は、午後0時50分発の中国国際航空922便。上海経由で中国成都に入り、10月8日に中国チベット自治区の拉古に到着予定。
この日、学術登山隊を見送ろうと関西国際空港の出発ロビーに山岳部OBら約20人が集まった。集まった見送りは未踏峰へ挑む隊員らを激励。唯一の学生隊員の尾崎竜平さん(文・3年)の父、文則さんは「生まれ変わって来い」と息子にエールを送った。また出発に際して見送りのOBらは、安全や登頂成功を願った寄せ書き入りの手ぬぐいを隊に手渡した。尾崎さんの母、律子さんは「事故が心配。でも貴重な体験をしてくれると思います」と話した。
北口博教登山隊長と小宮勇介隊員の2名は9月30日、先発隊としてすでに出発している。2名は、船便で送った荷物の確認や飛行機で輸送できない燃料の買出しなどを行い、本隊の到着を待つ。
ルオニイ峰は、世界最後の秘境といわれる。ルートの予測もつかない。ベースキャンプから約14キロメートル歩いたルートC2以降は、昨年10月、現地に派遣された偵察隊も足を踏み入れていない。ルートC2以降は、硬い氷河に覆われていて、セラック帯と呼ばれる氷河の上に薄く張った氷の層が、特に危険だという。高所順応や天候も、登頂成功を左右する大きな鍵になる。
「地図さえない世界。自分たちの足で道を切り開いていくしかない」と尾崎さんはいう。
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