落語研究会(落研)の第38回六甲寄席が11月29日、兵庫県民小劇場で開かれた。雨中の開催となったが、約340人の観客が訪れ、初冬の空気を笑いで暖めた。【11月29日 神戸大学NEWS NET=UNN】
六甲寄席は落研3年生が現役で演じる最後の舞台。大トリを務めた落研会長の甲家ぱす太さん(経済・3年)のほか、甲家華万さん(発達・3年)、甲家弐呼さん(法・3年)、みなと家どぜうさん(工・3年)ら4人の落語と、1・2年生による大喜利が行われた。同じく3年生の可愛家きなこさん(文・3年)、おかきさん(法・3年)は三味線で舞台の雰囲気を支えた。
晴れ舞台に向けて普段よりかなり練習を積んだという落語では、四者四様の話芸を披露。華万さんの元気の良い「子ほめ」で幕を開けると、弐呼さんは「池田の猪(しし)買い」で落ち着いた話巧者ぶりを見せ、どぜうさんによる「太鼓腹」の軽快なテンポで客席を笑いに引き込む。
ぱす太さんの「宿屋仇(がたき)」は、宿屋に同宿した若者たちの大騒ぎを、一人の侍が仇討ちと称して静める筋書き。羽織袴で登場したぱす太さんは、侍の激高や若者の弱り様を躍動的な身ぶりで表現。オチで侍の仇討ちが狂言だったことを明かし、一礼深々と幕を閉じた。
ぱす太さんいわく「人と人との触れ合いを通じて生きてて良かったと思ってもらう 」が今回の寄席のテーマ。寄席以外の日常生活も含め、「全部を通じておもろいと思ってもらえたら」と落研生活3年間分の願いを込めた。
今回の寄席では舞台に演者をねぎらう福笹が投げ込まれる一幕もあり、ぱす太さんもまずは重畳といった様子。初めて生の寄席を見たという男子学生(発達・3年)は、「大喜利がにぎやかで良かったね」と笑顔で会場を後にした。
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