神戸大応援団総部吹奏楽部の第36回定期演奏会(関西学生吹奏楽連盟など後援)が12月14日、尼崎市総合文化センターアルカイックホールで開かれた。訪れた1000人を越す観客が詰めかけた会場は、「神戸大サウンド」に包まれた。【12月14日 神戸大学NEWS NET=UNN】
午後6時の開場前から、アルカイックホールには大勢の人が訪れていた。足を運んだ観客の中には、部員の家族も多く見られた。エレクトリックバスを担当する岡田勝吾さん(理・2年)の妹、裕美さん(16)は「お兄ちゃんに頑張ってほしい」と恥ずかしそうに話した。
演奏会は3つの部に別れ、?、?部がシンフォニックステージ、?部がポップステージという構成になっている。
?部の「With Heart and Voice」は、曲の主題「使命」が、変拍子などを挟みながら、形を変え繰り返され、音楽はクライマックスへと向かう。?部のもう1曲、「ドラゴンの年」は目まぐるしく変わっていく展開を楽しむ曲だ。赤ワインを入れたワイングラスに手をかざして音をだすという新たな試みや、パート別の独奏の後に人気タレントダンディ坂野さんの持ちネタ「ゲッツ」の身振りをまねるなど、「観客とともに楽しめる」(松本傑部長=農・3年)ステージに仕上げた。
?部はがらっと雰囲気が変わって、ポップステージに。三菱自動車のCMで流れていた「キャラバンの到着」、ジョニ-デップ主演の大ヒット映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の音楽からの抜粋など、人気曲がずらり。また、「お約束」の応援団部員によるステージ協力もあった。前列に並んで激しく応援団部員が踊ると、会場は大いに沸いた。尼崎市に住む藤本正治さん(67)は、観客席で今回の演奏をビデオ撮影。友人から聞いて足を運んだ演奏会に、「さすが大学生ともなると、すごいですねぇ」と興奮気味。
?部では、「ローマ三部作」と呼ばれる一連の交響曲の最後を飾る曲、「ローマの祭り」を披露した。ローマへの愛と郷愁を表現している。会場の変更などさまざまな問題がある中で、本格的な交響曲をしっかりと練習してきた部員の顔には、その自信が表れていた。
演奏後、この定期演奏会を最後に、部を引退する4回生に観客から惜しみない拍手が送られた。そして拍手は鳴り止まず、アンコールに変わる。アンコール曲は、運動会でおなじみ「CANCAN」。演奏が終わってしばらくは観客席が静寂に包まれる程の気迫だった。
この演奏で部を引退する木下祐美子さんは、関学生。「他大学ということで、部と勉強の両立が難しかったが、最後まで続けられ嬉しい」と笑った。
「演奏会が終わると、いつも泣いていた。今回は不思議と涙がでず、笑顔で終われた。嬉しい」と部長の松本さんも笑顔だった。
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