昨年10月、未踏峰のルオニイ峰(6610メートル)登頂を悪天のため断念した東チベット学術登山隊の報告会が1月31日、農学部のC101教室で行われ、現地の様子や隊員の登山活動がスライドやビデオを交えて報告された。【1月31日 神戸大学NEWS NET=UNN】
報告会には、野上智行学長をはじめ約60人が参加した。報告会は、平井一正総隊長の挨拶で始まり、続いて北口博教登山隊長によるスライドを用いた登山活動の報告へと進んだ。スライドには、ルオニイ峰の雄姿のほか、悪路を進むジープや現地の村民の様子も映し出された。降り続いた雪で完全に埋まってしまったテントや雪に隠されたクラック(雪面上に所々できている穴)などのスライドを映して、現地の厳しい自然環境を説明した。
北口登山隊長は「C2(2番目のキャンプ地)までのルート工作の途中、隊員の一人が雪崩に巻き込まれ隊の士気が落ちたりしたこともあったが、何とかピークに立ってやろうといろいろなルートを考えた」と登山を振り返った。
スライドに続いて、現地で香山博司隊員が撮影したビデオ上映も行われた。内容は主に、登山隊の現地での生活。ザイル(登山用ロープ)を体に結び付け、真っ白な斜面をゆっくり登っていく隊員の姿が撮影されていた。この他にも、テント内などでくつろぐ隊員や重い荷物を運ぶヤク(牛の一種)の姿など、盛りだくさんな内容だった。
報告会が終わり、野上学長は「未知のものに対して向かっていくスピリットを感じた。いいものを見られて嬉しい」とコメントした。
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