タッチフットの春季王者を決める第13回シュガーボウルが5月15日、横浜スタジアムで行われた。神戸大は1回戦、準決勝を勝利し、決勝に進出したが、先輩格のアウィリーズに敗れ準優勝に終わった。5年振りの優勝はならなかった。【5月15日 神戸大学NEWS NET=UNN】
終盤を制し、1回戦突破
1回戦は関東一般2位のパイオニアーズと対戦。第2Q2分にQB岸田のランで先制したものの、直後にTDを奪われ追いつかれてしまう。その後、両チームとも1本ずつTDを追加し、第3Q終了時点で14-13と神戸大がかろうじてリード。
勝負を決めたのは第4Q後半。まずはG佐々木へのTDパスで21-13とする。そして次のシリーズ。佐々木が今度はインターセプトを決め、それが起点となり、この試合3本目となるQB岸田のTDランで28-13と突き放し、試合を決めた。
大差の勝利にも唐津主将は「オフェンスにミスが多かったり、ディフェンスも役割を果たしきれなかった。まだまだ自分たちのペースでやりきれていない」と納得できない様子だった。
残り1秒の劇的勝利 決勝進出決める
準決勝の相手はアンジェリック・アラムニー(関西一般2位)。試合序盤、神戸大は勢いに乗り、第1Q後半と第2Q前半に立て続けにTDを決め13-0と引き離す。しかし、その後2つのインターセプトを奪われ3連続TDを許してしまう。第4Q後半なんとか1TDを返し19-19の同点に持ち込む。
ここでドラマが起こった。試合終了まで残り1分を切った時点で始まった相手攻撃を、DB泉がインターセプト。残り1秒でゴール前12ヤードに迫る。ここでQB岸田が右サイドへ放ったロングパスがWR加藤の腕にすっぽり収まり、劇的なTDで決勝進出を決めた。
最後のプレーについて加藤は「ディフェンスが1秒残してくれたので、(このTDは)絶対にとろうと思った」と興奮した様子で話した。
しかし唐津主将の見方は厳しい。「劇的になったのは自分達の責任。ミスが多く、とるべき所でとれなかった」と反省した。4年振りの進出となる決勝戦に向けては「決勝は一番大事な試合。相手を意識せずに力を出しきるだけ」と意気込んだ。
【写真】準決勝終了間際、残り1秒で放ったロングパスをキャッチするWR加藤(5月15日・横浜スタジアムで 撮影=岩崎昂志)
「先輩」に大差で敗北 準優勝に終わる
決勝は神戸大のOBが数多く所属する関西アウィリ-ズが相手。過去4連敗中だけに、今度こその思いで立ち向かった神戸大だったが、相手チームの正確なパスを中心とした攻撃に成す術なく、2Qまでに2TDを許してしまう。オフェンスも固い守備に阻まれ得点することができず、前半を0-14で折り返す。
第3Q最初のシリーズ、相手ディフェンスの激しいプレッシャーをかいくぐりパスをつなげ、得点チャンスを作り出す神戸大。しかし左サイドを狙うパスが連続で止められてしまう。第4ダウンに追い込まれるが、そこから3度目の正直で左サイドに放ったパスがG佐々木に通りTDを決めた。このまま流れにのりたい所だったが、その後はアウィリーズのパス、ラン織りまぜた多彩な攻めでリードを広げられ、6-34で試合終了。目標にしていた優勝はならず、選手達は悔し涙を流した。
今岡コーチは「ポイントでミスが多かったが、若い選手がそれを学べたのが大きかった」と大会を振り返った。次なる目標は秋のリーグ戦とさくらボウルでの日本一。「秋は優勝を狙いたい。組織力で勝てるチームにしたい」と抱負を語った。 秋に向けてQB岸田は「本番で決められるように、緊張感を持って練習に取り組みたい」と厳しい表情を見せた。
ベスト6には神戸大からはWR加藤が選ばれた。(現地取材班=岩崎昂志、椿一臣)
【写真】決勝戦では、アウィリーズQB東本(=左)のプレーに振り回された(5月15日・横浜スタジアムで 撮影=岩崎昂志)
●第13回シュガーボウル(5月15日・横浜スタジアム)
▽1回戦
神戸大 0 14 0 14=28
パイオニア-ズ 0 7 6 0=13
▽準決勝
神戸大 6 7 0 12=25
アンジェリック・アラムニ- 0 13 6 0=19
▽決勝
神戸大 0 0 6 0=6
関西アウィリーズ 7 7 7 13=34
●表彰選手
▽ベスト6
WR 加藤さちよ
※神戸大の記録のみ記載
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