指揮者の佐渡裕さん 自らの青年時代を語る

 世界的な指揮者の佐渡裕さんによる「神戸大学の学生と語る会」が、神戸大学アートマネジメント研究会が主催し、6月8日に開催された。【6月8日 神戸大NEWS NET=UNN】

県立芸術文化センターの芸術監督 世界的な指揮者

Photo 会場となった国際文化学部F301教室は、約120人の聴衆でうまった。最初にビデオで佐渡さんの略歴とともに、佐渡さんが芸術監督をつとめる兵庫県立芸術文化センターの簡単な紹介が行われた。同センターは来年10月のオープン予定で、阪急西宮北口南側に建設中。
 その後の講演は、指揮者を目指しているという西田朋さん(総合人間科学研究科・M2)との対談形式。「学生からの5つの質問」として、あらかじめ用意された「なぜ指揮者になったのか」、「指揮者の勉強をどうやって行ったのか」といった5つの質問を、西田さんが佐渡さんに問いかける形で進行する予定だったが、佐渡さんの話が膨らみ、質問からそれた話題で盛り上がる場面も。これには西田さんも「(佐渡さんの)話に聞き入ってしまってコントロールできませんでしたね」と苦笑いだった。

「20才までは自分の言葉をもってなくてもいい」

 講演の中で佐渡さんは自身の青年時代の経験をふまえ、あまり考え過ぎずに行動を起こすことの必要を説いた。「20才までは自分の言葉をもってなくてもいい。言葉で考えると迷ったり、悩んだり、逃げてしまう」。書類選考を通ることすら難しい「タングルウッド音楽祭」に応募し、小沢征爾さんに才能を見い出され、レナード・バーンスタインさんに師事する機会をえたエピソードを話した。書類に同封した、アマチュア吹奏楽団の指揮をとる様子を撮影したビデオテープがチャンスにつながったという。
 講演終了後、佐渡さんは「現在の大学生たちが芸術を動かしていかなければならない」とエールを送った。

アートマネジメント研が共催

 今回の講演会はアートを地域に根付かせたいという神戸大アートマネジメント研究会、ホールを地域に開かれたものにしたいという芸術文化センター、学生と積極的に会話を行いたいという佐渡さんの3者の考え方が一致して行われた形。
 アートマネジメント研究会の近藤のぞみさん(総合人間科学研究科・M3)は「(約120人という)たくさんの人が集まって良かった」と満足げだった。
 同研究会では7月22日に「直樹&京子チェロリサイタル ウィーンからのしらべ」と題し、チェロ奏者のベルンハルト・直樹・ヘーデンボルグさんとピアノ奏者の吉澤京子さんを招いてのリサイタルを予定している。今後もアートに関する様々な企画を行っていくという。


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