関西学生アメフット秋季リーグ神戸大-関学が10月3日、王子スタジアムで行われた。神戸大は攻守に勝る関学に為す術がないまま、48-14で敗れ3連敗。自力での甲子園ボウル出場はなくなった。【10月3日 神戸大NEWS NET=UNN】?
神戸大の攻撃から試合開始後、攻守交替すると、神戸大はDL池渕を中心に好守備をみせる。しかし、関学の俊足QB河野に28ヤードのランを許すと、次はショットガンからTE板坂へのパスで自陣2ヤードまで攻め込まれ、第1Q7分にTDを奪われる。
一方の神戸大は関学ディフェンスの激しいラッシュを受け、QB江端が思うようにパスを投げることが出来ず、ファーストダウンが奪えない。ディフェンスも、QB河野のランを交えたショットガン攻撃を抑えることが出来ず、その後2TDを許し21-0と突き放される。
さらに第2Q11分関学自陣25ヤード、右サイドを上がっていたRB田中にパスを通されると、そのまま田中が走り抜け75ヤードのTD。4TD差と苦しい展開となるが、この直後、自陣16ヤードからQB江端からロングパスを受けたWR立澤がディフェンスを振り切り、お返しの84ヤードTD。7-28で前半を折りかえす。
第3Qは何とか相手攻撃を抑えるものの、第4Qに1FG、1TDを許しさらに点差を広げられる。神戸大は残り5分を過ぎてから再三ギャンブルを試みるが、外へのパスも中へのランも止められ、敵陣深くまで攻め込むことが出来ない。
第4Q10分には、第2Q同様、QB江端からWR立澤へのロングパスで70ヤードTDを奪うものの、確実性の少ないロングパスでのゲイン以外に機を見出せない神戸大は、点差を縮めることが出来ず、最後は48-14で敗れた。?
甲子園ボウル 自力での出場はなくなる
攻守ともに実力の差がでた。神戸大がこの試合、ラン攻撃で獲得したのはわずか28ヤード(関学199ヤード)。元々パス攻撃での獲得ヤードが多いチームとはいえ、京大、立命戦で平均75ヤード獲得してきたのに比べて少なすぎる。パス攻撃では249ヤード(関学311ヤード)獲得しているものの、そのうちの154ヤードは2TD時のロングパスで獲得したもの。
「一発しかなかった。ドライブで相手にプレッシャーをかけることが出来なかった」と家入主将が話すように、ファーストダウンを奪って敵陣深くに相手を追い詰めるような攻撃を許してもらえなかった。初戦から2戦、踏ん張りをみせていた守備も、俊足QBを中心に繰り出される、ラン、パスともにバランスの取れた攻撃に為す術がなく、「簡単にロングゲインを許してしまった」(安井ヘッドコーチ)。
京大、立命、関学と強豪相手に3連敗を喫し、目標であった甲子園ボウルに自力での出場はなくなってしまったが、「後先考える余裕はない。早く結果がほしい」(家入主将)と勝ち星のないあせりも見え隠れした。(記者=武井礼美)
ちびっ子応援団が観戦 スタンドはレイバンズ色に
メインスタンドがレイバンズ色に染まった。神戸大附属住吉小・中学校の児童、生徒、保護者ら約500人が王子スタジアムに集まった。
おそろいのレイバンズTシャツに、「kobe univ. RAVENS」と大きく書かれた赤いチアスティック。ちびっ子応援団は、この日のために同校PTAが用意した応援グッズを身に着け、最後までグランドに声援を送り続けた。
友達同士で観戦したという河野利史くん(小6)、河村昌和くん(小6)、松浦嵩三くん(小6)の3人は週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中のアメフット漫画「アイシールド21」の大ファン。「ルールはアイシールドで分かってたけど、ボールがどこに行ったのか分からなかった」と漫画との違いに驚いた様子。「もっと体が大きくなったら、(アメフットを)やってみたい」と口をそろえた3人。
今日、王子スタジアムを訪れたちびっ子たちの中から将来のレイバンズ戦士が生まれるかもしれない。
●関西学生アメフット秋季リーグ戦(10月3日・王子スタジアム)
神戸大 0 7 0 7=14
関 学 14 14 0 20=48?
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【写真中】相手ディフェンスを振り切ろうとするRB中井。この日神戸大のラン攻撃での獲得は28ヤードと振るわなかった。?
【写真下】おそろいのTシャツ姿で応援する附属小中学校の児童ら(10月3日・王子スタジアムで 撮影=武井礼美)?
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