今年8月に完成した「社会科学系フロンティア館」の竣工記念式典が10月19日、同館3階のプレゼンテーションホールで行われた。総工費約25億円で、社会科学系5部局共有の図書館と研究施設からなっていて、地下2階、地上8階の総合研究棟だ。【UNN=NEWS NET 10月19日】
外観は、神戸大学キャンパス内で最も古い六甲台キャンパスの落ち着いた雰囲気にあわせて、外壁は二丁掛タイル張りを基調にし、基壇部は石張りになっている。高低差が13メートルもある傾斜地に建っていて、既存の社会科学系図書館から六甲台グラウンドまでを通り抜けられる大階段を取り入れ、フロンティア館のシンボルとなっている。経済経営研究所教授の山地秀俊教授は、「学生や若手の研究者がこの階段を1歩1歩登りながら、学問への畏敬の念を抱いてほしい」と、式辞を述べた。
地下2階から地上2階までの社会科学系図書館には、国内外の学術雑誌約3000点が閲覧できる雑誌閲覧室、空調設備を備え、貴重資料の保存に適した貴重書庫や震災文庫の独立した閲覧室などがある。開架図書室では分類法を変更したことで、図書検索がわかりやすくなり、「他分野の人でも利用しやすくなった」と附属図書館長の佐々木武教授は話した。
地上4階から8階までは社会科学系5分野の総合研究棟となっている。若い研究者も多く入り、大学の個性化が求められる中で若手の独創的な研究が期待される。野上智行学長は、「フロンティア館で次世代を担う特色ある教育が為され、社会科学系分野においてさらなる発展を遂げてほしい」と述べた。
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