マダガスカルから神戸大に留学中のラザフィマヘファ・イヴハシナ・フィザラさんが、本国では治療できない白血病の少女を何とか日本で治療させたいと学友や知人に支援を呼びかけている。【12月17日 神戸大NEWS NET=UNN】
呼びかけているのは、アフリカ大陸の東南沖に浮かぶマダガスカルから神戸大経済学研究科に留学中のラザフィマヘファ・イヴハシナ・フィザラさん(RAZAFIMAHEFA Ivohasina Fizara 31歳=イヴさん)だ。
イヴさんは1998年に来日。半年間日本語を学んだ後、経済学研究科の研究生、修士課程を経て博士課程に進み、現在、井川一宏教授(国際経済)の下で、アフリカ経済と「日本・マダガスカルの経済交流について」研究している。
イヴさんのいとこのリリーさんの一人娘ラツィムバザフィ・ファネンジ・イツィアロちゃん(RATSIMBAZAFY Fanendry Itsiaro 3歳=ファネンジちゃん)は、去年3月に病院で白血病と診断された。しかし、同病院には治療できないため、当初は交流の深いフランスでの治療が考えられたが、父親のリリーさんがたまたま現地の日本大使館に勤めていることから、日本での治療を希望してイヴさんに相談を寄せた。
イヴさんは、ファネンジちゃんの診断書を神戸大医学部附属病院小児科の竹島泰弘教授に見せたところ、リンパ性の白血病とみられ、日本で治療すれば治る見込みはあるという。ただ、治療には数百万円から千万円以上が必要となる。外国人は健康保険がきかず全額自己負担になる。
イヴさんが親しい日本人に支援を相談したところ、支援の輪が広がり、学内でも相談を受けた石川齊副学長らが支援を約束してくれた。学外でも支援者たちが本格的な募金活動の準備をしている。
ファネンジちゃんは、定期的に検診を受けながら自宅で投薬治療を続けているが、時々足の震えや激痛の発作が起きて横になっていることが多い。医療関係者は、「病状の進行が考えられるので、できるだけ早く治療した方がいい」と話している。
マダガスカルは1965年にフランスから独立、面積は日本の1.6倍で総人口1500万人。ワオキツネザルやバオバブの木など特有の動植物が生息する自然豊かな国だが、日本との間にはまだ本格的な交流がないため、支援者らはこの支援活動が両国の医療をはじめとする各分野での技術支援や提携、文化交流などに発展していくことを期待している。
イヴさんは「ファネンジちゃんのために、マダガスカルの友好関係を築くことも含め、協力をお願いします」とうったえている。連絡先は、メール razafimahefa@hotmail.com。
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